Webブラウザのない環境でもアプリを実行できるようになったCurl新バージョン

カールは、Webアプリケーション開発のためのリッチ・クライアント型言語「Curl」の新バージョン、「Curl Ver.4.0(日本語版)」を発表した。

» 2005年09月09日 17時50分 公開
[ITmedia]

 カールは9月9日、Webアプリケーション開発のためのリッチ・クライアント型言語「Curl」の新バージョン、「Curl Ver.4.0(日本語版)」を発表した。

 Curlは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の共同プロジェクトで誕生したクライアントサイドWeb言語を起源とする、Webシステム開発用の言語。HTMLに比べ表現力の高いWebシステムを構築できる点が特徴だ。2004年5月に住商情報システムがソースコードを含む全知的財産を取得し、同年12月以降はその子会社であるカールが国内販売を行ってきた。

 新バージョンでは、これまで以上に高速なコンパイラを実装し、高速かつ安定したCurlアプリケーションの構築が可能になったほか、大きく2つの面で強化が図られた。

 1つは、「Detached Applet」(独立型アプレット)の採用で、Webブラウザがない環境でもアプリケーションを実行できるようになった。これにともない、従来はWebブラウザの仕様のために制御できなかったウィンドウサイズのコントロールなどが可能になる。

 もう1つはセキュリティ面の強化だ。RC2、RC4および3DESといった暗号化アルゴリズムを実装し、重要なデータの暗号化を行えるようにしたほか、バイオメトリクス認証を利用できるようにするため、外部デバイスやソフトウェアとの連携に必要なAPIを追加した。また、WebサーバからCurlアプレットを配布する際、その「身元」を確認して真正性を保証する署名付きアプレット機能もサポートされる。

 ほかに、グラフやチャートの作成を可能にするグラフィックAPIなども提供される。

 Curl Ver.4.0(日本語版)の価格は、実行ライセンスが30万円から、統合開発環境の「Surge Lab IDE(日本語版)」は5万9800円。9月12日より販売が開始される。

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