「Oracleのアプリケーション事業は顧客が牽引する」とウーキーSVPOracle OpenWorld 2005 San Francisco Report(1/2 ページ)

Oracle OpenWorld 2005 San Franciscoは2日目を迎え、アプリケーションを統括するウーキーSVPが登場した。ここでも強調されたのは徹底した「顧客志向」だ。

» 2005年09月21日 19時47分 公開
[谷川耕一 ,ITmedia]

 サンフランシスコで開催中の「Oracle OpenWorld 2005」は米国時間の9月20日、2日目を迎えた。この日は、買収したPeopleSoft、J.D. Edwards、Retek、そしてOracle E-Business Suiteといったアプリケーション製品群のセッションやキーノートが目白押しの「Applications Day」だ。それぞれの製品に関心のある顧客らが初日を上回る規模でモスコーンセンターに集まった。

 「Adaptability and Insight : Realizing the Promise of Information Age Application」というテーマで午前のキーノートセッションを行ったのは、Oracleでアプリケーション製品群を統括しているシニアバイスプレジデント、ジョン・ウーキー氏だ。彼は、買収によってさまざまな製品ラインを抱えることになったOracleが、どのように既存顧客や今後の市場に対して約束を果たしていくかを話した。

アプリケーションを統括するウーキーSVP

 ウーキー氏は、今後の活動の方向性を決める重要な要素として、ユーザーグループ、アドバイザリーボード、そしてエグゼクティブコンタクトの3つを挙げた。

 「PeopleSoftとの融合で最も良かったのは、ユーザーグループが一緒になったということ。顧客が牽引してくれる新たな素晴らしい組織が出来上がった」とウーキー氏。

 Oracleのユーザーグループは独立した形で運営され、同社はさまざまなフィードバックを得てきた。この仕組みを買収した製品群にも拡大し、顧客の意見を重視していくという。

 アドバイザリーボードは製品の方向性を決める重要な存在であり、「Fusion Advisory Council」が既に設置され、次世代製品の方向性に対して助言をもらっているという。3つ目のエグゼクティブコンタクトとは、Oracle幹部が直接顧客と対話することで意見をもらう活動だ。

 「既存の顧客からは、今後もPeopleSoft製品をサポートしてくれるのか、テクノロジーに対しては投資を続けるのか、次世代の製品をきちんと使えるようにしてくれるのか、といった質問をよく受ける。われわれは、これらの質問に対してすべて“イエス”と回答している。これは組織として、企業として約束することだ」と、ウーキー氏は自身が直接顧客と対話した経験から話す。

Protect、Extend、Evolveを改めて強調

 また、前日のオープニングキーノートで、チャールズ・フィリップス社長が話したProtect、Extend、Evolveという3つのキーワードについても、ウーキー氏は改めて強調し、顧客の投資を保護するために、急激な製品の統合は行わず、顧客の要望を今後の製品戦略に反映させるという。

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