速報
» 2005年10月11日 20時06分 公開

日立、指静脈認証を世界展開 3年で1000億円目標

偽造が難しく、安全性が高い「指静脈認証」システムを日立が世界展開する。欧米では指紋認証が主流だが、安全性の高さをアピールし、日本発の世界標準を目指す。

[ITmedia]

 日立製作所は10月11日、指の静脈パターンを個人認証に使う「指静脈認証システム」事業を世界展開すると発表した。11月に北米、欧州、アジア、中国の現地法人に専門組織を新設。指紋認証などと比べ安全性が高い同システムを売り込み、2008年度まで3年間で売り上げ1000億円を目指す。

 指静脈認証技術では、個人ごとに異なる指の静脈のパターンを読み取って個人を識別する。指紋と比べ偽造が難しい上、手のひらの静脈を使う技術より小型化が可能だ。

 日立は1997年から同技術の研究開発を開始し、多数の特許を取得済み。透過光方式を採用した同社方式は、他人受け入れ率が0.00002%以下と精度が高いのが特徴。入退室管理装置は2002年に実用化した。同社はグループを挙げてセキュリティ事業に注力しており、指静脈認証技術を基盤技術として位置付け、普及を進める。

photo 将来の車載用途も想定する
photo 10月3日に発表したばかりの小型装置。本年度中に搭載ノートPCを発売する予定で、モジュールの外販も積極的に行う

 同社の推定によると、静脈認証システムの世界市場は2005年で400億円前後。安全性の高さから、指紋認証などからの代替が進むと見ており、2008年には1000億円弱と年率約40%で急成長すると予測。このうち半分程度を占めるトップ企業を目指していく。

 ただ、生体認証の普及が進んでいる欧米では指紋認証などが中心。同社情報・通信グループ長&CEOの古川一夫・執行役副社長は「指静脈認証が世界のマイノリティであることは認識しているが、他の技術に比べセキュリティは高い。市場創造型の事業を展開し、日本発のグローバルスタンダードにしたい」と意気込んでいる。

photo 「本人認証の必要性が増す中、偽造が最も困難な指静脈認証が注目されていく」と話す古川副社長

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