特集
» 2005年10月14日 08時00分 公開

次世代のITオフィス環境を考える:次世代オフィスにおけるコラボレーションとITシステムの在り方 (1/2)

オフィス環境の中で、他者と協調して仕事をしていくコラボレーションのしやすさは重要なファクターの1つだ。ITを利用することで、社内コラボレーションのうまい基盤作りや可能性を大きく広げることができる。

[下村恭(ハンズシステム),ITmedia]

 部署内やプロジェクトチームなど、複数の人々で協調して仕事をこなさなければならない場合、メンバー間の意思疎通は重要となる。コミュニケーションはもちろんのこと、協調作業としてのコラボレーションの重要性も認識する必要がある。

 仕事をするにあたって、誰かと協調して作業を行う必要があるのは、どんな職種でも普通のことだ。たとえ、独立したフリーランスとして一から十まで自分独りで完結するような仕事をしていても、クライアントや顧客との連携は必ず付いて回る。もちろん、会社勤めで社内で働いているのであれば、社員間の連携もあるし、顧客など外部との連携もある。

 どの程度のメンバーを巻き込むかといった、コラボレーションの「レベル」も多様である。協調作業の基盤となる「ルール」の存在が、一部のメンバーに限られているものもあれば、全社的に行き渡っているものもある。また、ルールの存続期間も、プロジェクトの終了とともになくなってしまうものもあれば、会社の存続している限り続くルールもあるだろう。

 例えば、単独のプロジェクトなどの場合では、チーム内に限定された特殊なルールや暗黙の了解が存在していたり、一方で、日常業務などに適用される全社的に統一されているワークフロー(伝票の流れなど)があったりする。

 ところが、誰でも経験があるように、社員間やメンバー間で決められたルールがどうしても徹底されず、ルールに則っていない作業や行動のために、全員が苦労することがある。つまり、質の良い効率的なコラボレーションを行うということは、いかにルールを守るか(守らせるか)にかかっていると言える。

ITシステムによるルールの徹底がカギ

 意図的なルール違反は別にしても、不注意や間違いによるルールの不徹底ということであれば対処の方法はある。やはり、人間のミスを減らすにはITの利用が効果的だ。もちろん、すでに広く行われているであろう共有フォルダでの文書の共有といったレベルでは、ミスを減らす方法にならないかもしれない。というのも、口頭で伝えられたルールや不文律はもちろん、文書化されたルールであっても、人間の操作に依存するやり方をしている限りミスは起きるからだ。ミスを減らすためにITを利用するには、守るべきルールや手法はそのITシステム上に存在しなければならない。

 社内での情報共有のベースとなる社内ネットワークの利用に関して言えば、例えばポリシーの設定という方法で、利用者である社員にルールを徹底させる方法がある。きちんと書き込み権限を設定するだけでも、かなりの効果が得られるはずだ。

 ポリシーの設定は、セキュリティの面でも有利に働く。ネットワークに接続できるパソコンをウイルス対策が施されているものに限定するとか、USBフラッシュメモリの使用を禁止するといった設定も可能だからだ。

 社内やチーム内のルールの徹底は、こうしたユーザー単位または全社的な管理体制を敷くことによって、守られるべきルールとして確立できるようになるものだ。

 またワークフローで言えば、伝票を紙から電子的なものに置き換えることで、ルールに反した伝票の流れを防ぐことができる。例えば、交通費の清算を申請する際には、上司の承認なしには経理へデータが送られないなどといったことだ。ワークフローを管理するシステムに組み込まれたルールが厳密に適用されるため、ルール違反を起こす余地がなくなるからである。

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