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» 2005年10月18日 16時50分 公開

「われわれは君たちの頭脳を必要としている」――ゲイツ氏、大学生に語る

Microsoftのビル・ゲイツ氏はワシントンのハワード大学で講演を行い、同氏が抱いている夢を実現するには優秀な頭脳とエネルギーを持った学生の力が必要だと呼びかけた。

[IDG Japan]
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 「Microsoftでは、コンピュータサイエンスに関心を持っている学生に、明日のITイノベーションの担い手になってほしいと考えている。ITイノベーションは、ペンで入力できるTablet PCや、外国語で書かれた道路標識を解釈できるカメラ付き携帯電話などを実現する」――ビル・ゲイツ氏は10月13日、このように語った。

 ワシントンD.C.にあるアフリカ系アメリカ人専門の大学であるハワード大学で講演したMicrosoftの会長兼チーフソフトウェアアーキテクトであるゲイツ氏は、「IT分野を目指す若い人々にとって重要なのは、先入観を持たずに飛び込むことだ。この分野を発展させるのは君たちの世代だ。特に、ここに集まっている君たちの多くが、そのチャンスを持っているのだ」と語りかけた。

 600人を超える聴衆を前にゲイツ氏は、「Microsoftの創設以来30年の間に、コンピュータはほかの製品とは比べものにならないペースで発展した。わたしと仲間が1970年代末に最初の4Kバイトメモリのマシンを販売したときと比べると、コンピュータのメモリはあと2年以内に100万倍になるだろう。ストレージとネットワーク速度も、この30年間で100万倍に増加した」と語った。

 「これほどの進歩を遂げた分野は、どこを探しても見当たらない」とゲイツ氏は述べた。この講演は、米国とカナダ各地の大学を巡回する3日間のツアーの中で行われたもの。

 ゲイツ氏は講演の中で、年内にリリース予定のXbox 360などのMicrosoft技術のデモも行った。同氏がXbox 360をメディア再生デバイスやデジタルカメラに接続できることを示すと、聴衆の中から感嘆の声が上がった。

 同氏はさらに、携帯電話に接続可能なカメラ搭載型ネットワークデバイスのデモを行った。近い将来、旅行者は空港のラウンジのテーブルで、このデバイスを携帯電話に接続すれば、携帯電話の小さな画面を覗き込まなくても、電子メールをテーブルの上に投写できるようになるという。デバイスに組み込まれたカメラによって名刺を読み取り、コンタクト情報を自動的に携帯電話のアドレス帳に入力するといったことも可能になる、と同氏は話した。

 ゲイツ氏は、外国語で書かれた標識を撮影して、それを翻訳してくれたり、店内の商品を撮影すると、もっと安い価格で販売している店を教えてくれるようなカメラ付き携帯電話についても語った。特に後者の機能の説明では、学生の間から拍手喝采が起こった。

 ゲイツ氏によると、将来はテレビとパソコンが融合した製品が登場し、ユーザーはニュースなど自分の好みに応じた番組配信を受けられるようになる。テレビの広告もユーザーの嗜好に合わせてパーソナライズされるという。

 ゲイツ氏とMicrosoftの共同創業者のポール・アレン氏は、PCの機能について夢を抱いていたという。そして「その半分以上が実現された」とゲイツ氏。両氏が思い描いていたPCというのは、リビングルームや企業の重役室、小さなハンドヘルドデバイスから巨大なTVモニタなど、あらゆる場所、あらゆる形態で使えるようなものだ。

 しかしMicrosoftの夢は、全世界のPCの数が60億台になるまで、つまり地球上のあらゆる人にとって1人1台のPCという時代がくるまで終わらないという。現在、世界には10億台のPCが存在する。

 「わたしの夢を実現するには、ハワード大学の学生の手助けが必要だ」とゲイツ氏は語った。

 「こういったシナリオを実現するには、ソフトウェア開発者の才能、つまりこれらのソフトウェア製品を開発するための明晰な頭脳とエネルギーが不可欠だ。Microsoftでは極めて優秀な人材を求めている」(同氏)

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