データ統合でSOAをリードするオラクルのミドルウェア戦略Oracle Fusion Middleware Day Report(2/3 ページ)

» 2005年10月26日 18時33分 公開
[谷川耕一,ITmedia]

PLMを実現するあらたなデータハブ

 25日開催されたOracle Fusion Middleware Dayでは、Oracle Product Information Management Data Hub(PIM Data Hub)の国内販売開始のアナウンスが行われた。これは、社内で在庫として扱っている製品や、顧客に提供する最終商品の情報が、部門間や企業間で共有を図るためのデータと統合できていないために、さまざまな不都合を引き起こす問題を根本的に解決できるソリューションだ。

 保科氏に続いて基調講演の舞台に登壇したのは、PIMおよびPLM開発担当のバイスプレジデントであるマニッシュ・モディ氏だ。同氏は、オラクルのデータ統合のソリューションについて、「クリーンで一貫性があり共有可能な情報管理を実現することであり、1つの一元化されたデータリポジトリでそれを実現する」とアピールする。

PIMおよびPLM開発担当のバイスプレジデント、マニッシュ・モディ氏

 単にデータが1つのリポジトリに集められるだけではなく、厳然たるコントロールがなくてはならないという。つまり、データのソースとなるアプリケーション側で実施されていた権限による管理が、そのまま一元化されたリポジトリ側でも実現できなければならないということだ。

 さらに、集めたデータを再利用したり、活用したりしてタイムリーにレポーティングする機能も必要という。これらすべてが実現できるのが、オラクルのデータ統合ソリューションだと強調した。

 現状、多くの企業において、構造化されたデータだけでなく非構造化されたデータも活用したいという要望が強い。構造化されたデータに非構造化されたデータをアタッチして格納できるような仕組みが必要となるのだ。そしてそれらのデータをカテゴリごとに扱い、データの属性を階層的に管理する。

 データハブでは、その際に顧客が構築した独自の属性値も取り込めるようにしている。今回販売を開始したPIM Data Hubでは、この機能を使ってさまざまな部品表を統合し、格納された情報を容易に活用できるようになる。

 さらにPIM Data Hubでは、インダストリーごとに異なるさまざまな要求に対応した機能も提供する。製造業向けでは環境規制に対応し、また消費財や小売向けの規格であるAccentに対応するなど、顧客が現実として必要としている機能を実装した。

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