新製品でエンタープライズ市場を狙うMSのバルマー氏(2/2 ページ)

» 2005年11月08日 15時03分 公開
[IDG Japan]
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 バルマー氏は、こういった主張をさらに強くアピールすべく、MicrosoftのパートナーであるIntelのポール・オッテリーニ社長兼CEOを紹介し、NEC、Dell、Hewlett-Packardなどのハードウェアメーカーが提供しているハイエンドサーバに参加者の注意を向けさせた。これらのマシンは、イベント会場の壁に沿って展示されていた。

 オッテリーニ氏が壇上に立ったのはわずかな時間だったが、同氏の登場は、Microsoftのソフトウェアは広範なハードウェア上で企業のデータセンターを稼働することができるという同社の主張に実質的な裏付けを与えるものとなったようだ。

 早期導入ユーザーは、Microsoftの新製品、特にSQL Server 2005のスケーラビリティが大幅に改善されたと指摘した。

 テネシー州フランクリンにあるAIM Healthcare Servicesの戦略開発担当ディレクター、アダム・ソールズビー氏によると、新データベースはスケーラビリティが高く、医療保険請求の審査サービスを提供している同社では、多数のソースからデータを収集し、そのデータを迅速かつ効率的にマイニングしてレポーティング情報を生成することが可能になったという。

 「当社のニーズは、手元にある膨大なデータを管理することが中心だ。SQL Server 2005の最大の特徴の1つがスケーラビリティオプションだ」とソールズビー氏は話す。

 またバルマー氏によると、Microsoftは「この5年間でセキュリティについて多くのこと」を学び、その知識を用いてSQL Server、Visual Studio、BizTalk Serverを改良したという。高度なセキュリティが求められるエンタープライズアプリケーションに適した製品にするためである。

 「われわれは、顧客が迅速にソリューションを構築し、それを迅速にエンドユーザーに提供できるようにする方法を常に考えている。われわれはこの取り組みで、ユーザーの業務環境のベースとなるプラットフォームの信頼性を重視している」と同氏は語った。

 MicrosoftのVisual Studioグループのプロダクトマネジャー、プラシャント・スドリダーラン氏はデモンストレーションの中で、新しいセキュリティ機能の例として、開発者がVisual Studio 2005を使って、(ネットワークに配備した時点で顕在化する可能性のある)アプリケーションの潜在的セキュリティホールを見つける方法を示した。同氏によると、この機能を利用すれば、本番配備の前にアプリケーションを修正することができるという。

 スドリダーラン氏のデモでは、3つの新製品を従来よりも一層緊密に結び付けるプロセスとインタフェースにもスポットライトが当てられた。バルマー氏によると、自社のすべてのエンタープライズソフトウェア(開発中のOfficeの新バージョンや「Microsoft Dynamics」ビジネスアプリケーションも含む)を緊密に連携することによって、ユーザーがこれらを統合プラットフォームとして容易に使えるようにするというMicrosoftの戦略に沿ったものだという。

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