Java誕生10周年のJavaOne 2005 TokyoでマイクロソフトはInteroperabilityトラックを開催し、Javaと.NETの相互運用性にコミットした。
異様な熱気に包まれたJavaの鮮烈デビューから10年が過ぎた。10周年というメモリアルイヤーを締めくくるJavaOne 2005 Tokyoが11月8日、東京国際フォーラムで開幕した。
1996年、Javaの聖地ともいえるサンフランシスコのモスコーニセンターでスタートしたJavaOneは、アンチマイクロソフトの歴史だったといっても言いすぎではないだろう。しかし、10年という節目を迎えたJavaOneは、大きく変化を遂げようとしている。その変化の筆頭は、Sun MicrosystemsとMicrosoftの歴史的な和解(2004年4月)を受けたJavaOne 2005 San Franciscoでの「Interoperability Day」開催だろう。それに先立つ今年5月、両社はスコット・マクニーリー氏とスティーブ・バルマー氏という両CEOがそろって共同記者会見を行い、互換性強化のための新しいシングルサインオン仕様などを発表している。
JavaOne Tokyoでも初日の午後、Interoperabilityトラックが行われ、最初のセッションとなった『進化するWebサービス・インターオペラビリティ』では、Javaと.NETの相互運用性の基本が語られたほか、デモを交えながらWebサービスによる両プラットフォーム間の連携のコツも紹介された。
スピーカーを務めたのは、マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部でエバンジェリストを務めるマイケル・ダイクス氏。3年前まではサン・マイクロシステムズでJ2EEのコンサルティングを担当しており、相互運用性への取り組みを説明するには打ってつけだ。
ダイクス氏は、Webサービスによる相互運用性のレベルを4段階に分け、順を追って解説する。ゼロ世代の「POX(Plain Old XML)連携」、第1世代の「WS-I Basic Profile準拠」、第2世代の「WS-I Basic Security Profile準拠」、そして第3世代の「Advanced Web Servicesによる連携」だ。
POX連携は、シンプルだが、提供者と消費者の暗黙的な了解が必要なことから変化にも弱く、企業で活用するにはもはや値しないとダイクス氏。代わって登場してきたのが第1世代のWS-I Basic Profile準拠によるWebサービス連携だ。
ただ、ご存じのようにWS-I Basic Profile準拠も十分ではなく、Javaと.NETの連携ではしばしば問題を引き起こしてしまう。
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