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» 2005年11月11日 00時00分 公開

Linux Standard Baseが国際標準規格として承認へ(1/2 ページ)

国際機関が、Linux Standard Base(LSB)を世界的な標準規格として承認する準備を進めている。これにより、Linuxへの移行やLinux向けのソフトウェア開発がしやすくなる可能性がある。

[Stephen-Feller,japan.linux.com]

 国際機関が、Linux Standard Base(LSB)を世界的な標準規格として承認する準備を進めている。これにより、Linuxへの移行やLinux向けのソフトウェア開発がしやすくなる可能性がある。

 非営利団体であるFree Standards Group(FSG)は、ボストンで開催されたOpen Source Business Conferenceにおいて、International Standardization Organization(ISO)とInternational Electrotechnical Commission(IEC)がFSGのLinux Standard Base Core Specification 2.0.1を全会一致で承認したことと、この規格を12月に正式に公布する予定であることを発表した。

 LSBワークグループに対し資金提供と管理を行っているFSGは、昨年1年間のほとんどの期間を、開発者がLinuxカーネルとともに取り込む一連のソフトウェアの採択に向けた作業に費した。アプリケーションが多数のディストリビューションで動作できるようにするためのものだ。ISO/EICはLSBを、Publicly Available Specification(PAS)として承認した。LSBは今後もずっとオープンソースであり、フリーで入手できる。

 FSGのエグゼクティブ・ディレクターであるジム・ゼムリン氏は、Linuxが、POSIX標準を使用するUNIXシステムの本物の仲間であることと、ほぼフリーのこのオープンソース・オペレーティング・システムが、主流を行く本格派であることが、この承認によって世界に証明されると語る。

 「これはきわめて重要です。行政機関や大企業の多くは、ISOを、世界的な公式の標準策定機関としてとらえているからです。規格がISOの『ご加護』を受けたということは、主要な当事者すべての同意を取り付けたのと同然です」(ゼムリン氏)

 ISOのWebサイトの説明によると、ISOは、99年前に発足したIECの発展として1946年に設立されたもので、「工業標準の国際的な協調と統一の促進」を目的としており、156か国の国内標準化機関のネットワークで構成され、本部はスイスのジュネーブに置かれている。

 ISOには、法的な権限はないものの、障害者向け設備のサイズから技術的な製造概念に至るまで、あらゆる対象についての標準規格を、世界中の人々の利益となるように、合意を通じて策定している。

 ゼムリン氏によると、LSBは、根本的には、統一されたAPI、ライブラリ、および相互接続標準の集まりである。開発者は、これらを使用することで、特定の単一のオペレーティング・システムのみに向けてソフトウェアを移植でき、世界中で使用されている種々雑多なLinuxディストリビューションのそれぞれ向けにアプリケーションを修正し直す必要がない。このように簡単に使用できることはLinux市場の分断を防ぐうえで鍵になり得るとゼムリン氏は語る。

 「無数の小さな傷で、ゆっくりと死に近づいていくことになります。UNIXを見てください。分断が生じた結果、競合他社が大きな市場シェアを獲得しています。Microsoftにとっては、Sunなどの単一のベンダーと競合するのと、国際標準規格を中心として結束したベンダやボランティアによるグローバルなエコシステムと競合するのは、大違いなのです」(ゼムリン氏)

 FSGの立場で言うと、LSBがグローバルな標準規格として承認されたということは、個人、企業、および行政機関が取り組む対象となる統一されたプログラムができたということである。そして、Linuxの重要性が増し、使用が広まるにつれて、この規格は、ライセンスと特許の組み合わせよりも、経済成長に貢献することになるはずだ。

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