「Ruby on Rails 1.0」が正式リリース

オープンソースの開発フレームワーク「Ruby on Rails 1.0」がいよいよリリースされた。

» 2005年12月15日 20時50分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 人気の高いオープンソースの開発フレームワーク「Ruby on Rails 1.0」が公式にリリースされた。

 Ruby on Rails(RoR)の作者であるデビッド・ハイネマイヤ・ハンソン氏は12月14日、自身のブログ上でRuby on Rails 1.0のリリースをアナウンスした。

 「最初のパブリックリリースから15カ月を経て、Railsはようやく重要なバージョン1.0をリリースすることができた。何という道のりだったろう。ここに至るまでに、何百人ものコントリビューターから寄せられた数千ものパッチやリクエスト、修正を加える必要があった。このフレームワークを取り囲むコアチームおよびエコシステム、コミュニティーを心から誇りに思う」とハンソン氏は述べている。

 ハンソン氏はさらに「Rails 1.0は、主にこれまで作り上げてきたあらゆる成果を堅牢にしたものといえる。だから0.14.x以降の新しい機能は含まれていない。しかし、仕上げや欠陥の修正、ほとんどの人にとってたいていの機能がおおむね正しく動作するよう保証するため、何日もの長い夜を費やした」と付け加えている。

 「確かにまだ残っている要件はあるが、宿題は常に存在し続けるだろう。もし2月に戻ってこの事実を受け入れていたならば、今ごろは2.0をリリースできていただろう」

 ハンソン氏の投稿に対する反響の中には、何人かのコメンテーターが記したように、これまでも問題なく利用できていたことを理由に、RoRがまだ1.0に達していなかったことに驚いたという声もあった。

 Wjenと名乗る人物は「これほど重要なリリースが時間に全くせかされなかったことをうれしく思う。実に重要なのは、バグの多くが解消されていること。だからこそステーブルと呼ぶことができる」とコメントしている。

 Wolfgangという別のコメント者は「素晴らしいフレームワーク、素晴らしい製品おめでとう。PHPの経験を持つプログラマーとして、私はRailsの機能、絶え間ない新機能のリリース、そして何より素晴らしいRubyの文法に驚かされている。Railsの今後のリリースを楽しみにしているし、Ajaxの流行で成し遂げたように新しいトレンドを示し続けてくれるよう期待している」と述べている。

 秋に行われたZiff Davis Internet Newsとのインタビューにおいてハンソン氏は、「Railsの周囲に、商業的なエコシステムが成長しつつある」と述べていた。

 シカゴに本拠を置くWebソフトウェアビルダー、37signalsで働くハンソン氏は、RoRによって「ある意味では、Webアプリケーション開発におけるAppleになろうとしているのだ」と述べた。

 RoRは1.0という節目にたどり着いたが、「ペースを緩めようとは思わない。既にRails 1.1の開発はかなり進んでおり、うまくいけば2月中にもRailsの最大のアップグレードリリースを提供できると思う」

 ハンソン氏によるとRoRチームは、Ruby on Rails 1.0に加え新しいWebサイトを公開した。「Ruby on Railsをより手軽に試し、楽しんもらえるよう、さらに簡素化してすっきりさせた」という。

 RoRに関するさらなる情報はhttp://www.rubyonrails.org/で得ることができる。

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