放電コミュニケーション世代、2割以上がブログなど週一以上の更新

博報堂生活総合研究所は2006年の生活者動向を予測する「2006年版生活予報」を発表した。今回の生活予報では、キーワードとして「放電コミュニケーション〜自己を活性化する生活者たち」を提案している。

» 2005年12月16日 22時38分 公開
[ITmedia]

 博報堂生活総合研究所は、2006年の生活者動向を予測する「2006年版生活予報」を発表した。これは、9月29日〜10月3日にかけて、首都圏40Kメートル圏と京阪神20Kメートル圏の15〜59歳で高校生以上の男女1500人を対象に実施したWeb調査。今回の調査では、インターネットやケータイ普及に伴って、生活者の情報環境は10年で大きく様変わりし、「テレビ」「人」「PC」が生活者の3大接触メディアになっているという。

 また、ブログやSNSといった新しいコミュニケーションツールの登場により、生活者が世の中と双方向にコミュニケーションすることができるようになったと指摘。

 同研究所では、これまでのコミュニケーションとは異なる性格を持っていることに着目、この新しいコミュニケーション形態を「放電コミュニケーション」と名付けている。さらに、放電コミュニケーションを行う放電生活者が新しいコミュニケーション回路を持つことにより、生活そのものの活性化をさせていることも判明。今後の企業は、放電コミュニケーションの仕組みをうまく活用して、「生活者」と「企業」間の放電コミュニケーションを構築することを考える必要があるのではないかとしている。

 放電コミュニケーションを取り巻く情報環境についても調査が行われ、生活者の様子が浮かび上がっている。

 ブログやSNSへの書き込みかホームページの更新のいずれかを週一回以上行う人を「放電生活者」と名付け、いまは行っていないがいずれかを行いたい人を「放電生活者予備軍」、それ以外を「非放電生活者」として分類。その結果、「放電生活者」が22.1%、「放電生活者予備軍」が23.7%、「非放電生活者」が54.1%となった。また、放電生活者は男性が58.4%と多く、20代での構成比が35.5%と高いことも分かった。

 また、放電コミュニケーションを始めたことによって、世の中からの反応に逆に刺激され、生活の中の発見を進んで集めようとするなどした結果、活性化しているともいう。同時に、情報感度が高く、情報加工能力、情報整理能力に優れた人が多いのも特徴だ。

 進化する情報化社会についてのイメージは、「明るい」「楽しそう」「多様化する」というイメージとともに、「人間関係が希薄になる」「不安」「競争が増える」といった意識があることが見えてきている。

 この調査結果をまとめた「生活予報2006 放電コミュニケーション〜自己活性化する生活者たち」は、12月20日に博報堂より、1冊7350円で刊行される予定。

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