SoftEther 1.0の配布とサポートが1月末で終了に

ソフトイーサは、VPN構築ソフトウェア「SoftEther 1.0」のダウンロード配布および技術サポートを1月末で終了する。古いアーキテクチャに起因する不具合がPacketiX VPN 2.0で解消されており、また新バージョンとの並行サポートが困難であるため、としている。

» 2006年01月06日 10時41分 公開
[ITmedia]

 ソフトイーサは1月6日、VPN構築ソフトウェア「SoftEther 1.0」のダウンロード配布およびサポートを1月末で終了すると発表した。

 同社はバージョン1.0のサポート終了の理由として、「現行のバージョン2.0と比較して設計上の問題によるいくつかの不具合や機能的な不足が目立ち、複雑化する利用環境といった今後のユーザーニーズに応えることができなくなること」を挙げている。

 システムの不具合について、具体的には以下のとおり。

  • 長期間使用していると、メモリ使用量が増加して不安定になったりサービスがエラーで終了したりする
  • 短時間で大量の接続要求がある場合、動作が不安定になったりサービスがエラーで終了したりする
  • 通信速度が遅い
  • 仮想LANカードの自動再接続が途中で停止してしまうことがある

 またそのほかの理由として、新バージョンである「PacketiX VPN 2.0」の発売に伴いバージョン1.0からの著作権や使用条件を改定した結果、多くのユーザーの混乱を招いていることや、PacketiX VPN 2.0の今後の開発のために商用ベースでの利潤追求が必要であり、旧バージョンの無償提供が必ずしも貢献していないことも挙げられている。

 今回の発表は、内部設計を一新したPacketiX VPN 2.0への切り替えを促進するための措置といえる。PacketiX VPN 2.0の商用版は2005年12月16日より、非商用版は12月28日より提供が開始されている。SoftEther 1.0と比べサービスの安定性、拡張性、移植性などが飛躍的に向上しており、NATやファイアウォール越しでのVPN構築が可能。

 なお、SoftEther 1.0の無償ダウンロード終了後も継続利用は可能だが、SoftEther 1.0特有のバグに対する修正作業や技術サポートは行われない。

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