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» 2006年01月12日 15時00分 公開

ThinkCAPがオープンソースに

Web開発のシーンで急成長を遂げたAJAX。AJAXでのより速い開発というニーズに対応するため、多くの企業や開発者コミュニティーが、AJAX向けのRADプラットフォームを作ろうとしている。

[Tina-Gasperson,japan.linux.com]
SourceForge.JP Magazine

 AJAX(Asynchronous JavaScript and XML - 非同期なJavaScript+XML)は、インタラクティブなWebアプリケーションを開発する技術である。Web開発のシーンで急成長を遂げ、あまりにも急速に普及したため、スキルの追いつかない開発者もいるほどだ。

 AJAXでのより速い開発というニーズに対応するため、多くの企業や開発者コミュニティーが、AJAX向けのRADプラットフォームを作ろうとしている。そうしたプラットフォームの一つがThinkCAP JX Frameworkである。ThinkCAP JX Frameworkは、20以上のオープンソースライブラリとアプリケーションのフレームワーク部分とを組み合わせたもので、GPLライセンスの条件でリリースされたばかりだ。

 今日、企業とエンドユーザーが共に期待しているのは、読み込みが速く、しかも高度にインタラクティブで複雑なWebページやWebアプリケーションであり、ソフトウェア開発者は先を争ってこのニーズに応えようとしている。厳密にHTMLに沿って開発されてきたWebサイトも今や、CSS、JavaScript、DHTML、XML、サーバサイドスクリプト、あるいは、これらの技術の組み合わせなしでは成り立たなくなっている。

 AJAXはまさに、HTMLまたはXHTMLとCSS、JavaScript、サーバと通信するXMLHttpRequestやiFrameオブジェクトといったものの組み合わせである。AJAX人気の理由は、リクエストされたデータがサーバから送信されるときに、ブラウザのページを完全にリロードする必要がないということであり、これにより、サーバサイドのアプリケーションは、ほとんどローカルのアプリケーションのように高速かつスムーズに実行される。新しい情報による更新は、ページ全体に影響を与えずに表示されたページの一部で行われる。またサーバでの処理は、バックグラウンドで行われるか、ユーザーがページの別の部分で快適にインタラクティブなやり取りをしている間に「非同期」で行われる。

 しかしAJAXでの開発は難しい。それはJavaScriptでのプログラミングが重労働なためである。AJAX: Dawn of a New Developerという記事で執筆者のデイブ・ジョンソン氏は、JavaScriptでのコーディングを「退屈で失敗の多い苦行」と呼んでいる。それだけでなく、複雑な配列のコーディングスキルがないと、AJAXのWebアプリケーションのすべてのコンポーネントを取り込むことができない。しかし、退屈なコーディングという難題を解決するためにあるのが、コーディングの繰り返し作業の多くを自動化してくれるRADであり、RADのプラットフォームはほとんどのプログラミング言語や技術に対応したものがある。AJAXも例外ではない。

 AJAXでの開発用に多くのオープンソースやフリーなフレームワークは既に多く存在するが、ThinkCAP JX Frameworkの開発元のClearnovaでは、この製品が唯一のAJAX用のJavaのRADだと言っている。ThinkCAP JX Frameworkは、JavaScriptに精通していなくても、高度なインターネットアプリケーションを開発できる機能を備えており、それがThinkCAP JX Frameworkの価値を高めていると、Clearnova戦略副社長のスティーブン・ベンフィールド氏は語っている。彼によれば「ベータテスターたちは、使用料を払ったりプロプライエタリなランタイムを使ったりしたくないので、オープンソースとしてこの製品をリリースして欲しいと言っている」という。

 ベンフィールド氏によれば、The ThinkCAP JX Frameworkは大きな飛躍ではない。既に約25のオープンソースのフレームワークやエンジンを統合しており、その中に含まれているのは、Struts、Hibernate、JavaTidy、Jakartaなどで、おそらく最も関連が大きいのがprototype.jsscript.aculo.usである。このAJAXのライブラリは、ThinkCAP JX Frameworkに似た人気の高いオープンソースの開発ツールであるRuby on Railsに使用されている。

 ベンフィールド氏は「Rubyにはすごい機能があるけれど、RAD環境というよりは4GLに分類されるものだと思う」と言っている。ThinkCAP JXでは、さらにビジュアルコントロール、トランザクション機能、3層のイベントモデルをコードを書き直さずに使うことができ、開発に要する時間を25%削減できるという。

 ThinkCAP JX Frameworkは、GPLライセンスのほかに、ロイヤリティーフリーの商用ライセンスで使用でき、開発者は変更を加えたThinkCAPの配布や販売を、コードを公開せずに行える。この場合のライセンス費用は開発者当たり2000ドルである。

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