MS、RSS双方向機能強化に向けたSSE改訂版をリリース

2005年11月にレイ・オジーCTOが紹介したRSS拡張機能「SSE」の改訂版がリリースされた。また、SSE採用を助けるチュートリアルサイトも立ち上げられた。

» 2006年01月27日 13時56分 公開
[Matt Hines,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftは、昨年11月に初めてその詳細を明らかにした「Simple Sharing Extensions」(SSE)ガイドラインの改訂版をリリースした。SSEは、予定表などのアプリケーションが、データ更新を割り当てる方法を改善し、RSSフィードを効率化するための機能。

 MicrosoftのRSSチームによるブログの中で、子会社Groove Networksの開発担当副社長、ジャック・オジー氏はSSE仕様開発が大きく進展したと語っている。

 オジー氏はこのほか、バージョン0.91となる予定のアップデートを公開し、「階層構造情報の自律的な複製」の開発が進んだと主張した。

 昨年Microsoftのレイ・オジーCTO(最高技術責任者)によって初めて紹介されたSSEは、RSSフィード発行のためにアプリケーション間で行われるデータ共有に必要な最小限のソフトウェアファイル拡張を定義付けし、OPML(Outline Processor Markup Language)と併用するために開発された技術。

 RSSは、パブリッシャーからユーザーに向けて提供される、ニュースなどのオンラインコンテンツを認識するシステム。OPMLはこうしたコンテンツのアグリゲーター間におけるRSSフィードリストの交換で、一般的に使われているデータアウトライン用のXMLフォーマット。

 Microsoftは、このテクノロジーを採用する人々に向けて「SSE 101」チュートリアルも立ち上げた。ここでは作業段階にある同仕様の改善点のデモ用としてドキュメンテーション、サンプルコード、XMLファイルが提供されている。

 ジャック・オジー氏はブログの中で、Microsoftは外部デベロッパーからの多大な協力によってSSE開発を前進させていると述べている。

 「コミュニティーやMicrosoft社内から、とにかくサンプルが欲しいとのリクエストを多くいただいた。今回われわれはそれを聞き入れた」とオジー氏は記している。

 ジャック・オジー氏の兄であり、Groove創設者の1人であるレイ・オジー氏は、昨秋SSEを発表した際、この技術を「同期化のためのRSS」と呼び、これによって予定表におけるニュースフィードプロセスを支援する情報共有機能が大きく改善されると語った。

 「現行のRSSを同期化に使うことは真の選択肢とは言えなかった。つまりRSSは主にシンジケーション、または一方向パブリッシングであるのに対し、“メッシュ”共有シナリオを実現するためには、情報を双方向に同期化できる技術が必要となるからだ。だがRSSが元来持つシンプルな力は非常に魅力的である」と同氏は述べている。

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