Vistaの次は「Windows 2010」? オールチン氏に聞く(2/2 ページ)

» 2006年01月31日 16時52分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK
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 2月にリリースされる次のCTPは、機能一式がそろい、「たくさんのバグ」を含み、主にMicrosoftのTAP(Technology Adopter Program)テスターを対象とする。

 「われわれはバグへの取り組みを続けており、各CTPの品質は良くなっていくだろう。12月のCTPは機能がそろっていなかった。2月のCTPは機能が増えてバグが減り、その結果としてそれ以降のCTPはもっと改善されると思う」(オールチン氏)

 Vistaチームは開発プロセス全体を通して同OSの調整を続ける予定であり、テスターは、2月のCTPでユーザーインタフェースが変わったことに気付くだろうと同氏は語った。

 だが、幾つかの変更はあまりに先進的すぎることが分かったという。「例えば、われわれはバーチャルフォルダに力を入れたが、おそらく顧客にとっては大きすぎる飛躍だということを知った」と同氏は話した。

 Vistaは最初に開いたときは比較的Windows XPに似た外観だがその上にバーチャルフォルダが置かれ、ユーザーはバーチャルフォルダを作成できるが、当初の計画ほどの大きな変更はないと同氏は付け加えた。

 Microsoftはまた、一部の企業のTAPテスターに、数百台のVistaデスクトップを導入して、導入のしやすさやドライバ・アプリケーションとの互換性、企業全体に導入できるかどうかについてのフィードバックを提供するよう要請するとオールチン氏は語った。

 2月のCTP以降のビルドは、今年第2四半期中に――情報筋によると4月に――リリースされ、100万人以上のコンシューマーからフィードバックを募ることを目指す見込みだ。

 またMicrosoftは5000人のコンシューマーを「採用」し、彼らの意見を追跡しようとした。「幅広いフィードバックに耳を傾けているが、これらの顧客の一部をよく知りたい」(オールチン氏)

 機能一式がそろった2月のCTPを開発するために、盛り込む予定だった機能を外したかとの質問に対し、同氏は「わたしの知る限りではない」と答えた。

 しかし同氏は、Vistaを今年の年末商戦期に間に合うようにリリースするつもりではあるが、同氏が決めた優先順位は「品質、スケジュール、機能だ。品質を達成できないと考えたら、実際にリリースを保留するだろう」としている。

 しかしMicrosoftは、品質が原因でリリースを差し控えることはないと自信を持っている。Windowsチーム全体でパフォーマンス、アプリケーションの互換性、デバイス対応、ユーザビリティ、バグ修正に取り組んでいる。

 「できるだけ早くフィックスを開発することに専心しているスタッフがたくさんいる。Vistaは、β2の後で計画していた機能を盛り込んでいた過去のWindowsリリースとはかなり違う。Vistaではそういうやり方はしていない」(オールチン氏)

 「だからわたしは楽観的に構えている。ただ、わたしは現実主義者であり、必要なレベルの品質を達成せずにVistaをリリースしたら業界に打撃を与えることは分かっている。だが、現在の状況にわれわれは非常に満足している」と同氏は語った。

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