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» 2006年02月15日 00時00分 公開

2006年Microsoftが抱える課題トップ10 (1/3)

Directions on Microsoftのアナリストチームが、2006年に同社が緊急に取り組むべき戦略的課題を徹底分析する。

[Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Directions on Microsoftのアナリストチームは毎年、Microsoftがこの先12カ月あるいはそれ以降に取り組むべき戦略的課題を提示している。こうした課題を放置すれば、いずれもMicrosoftの25年以上にわたる成長と収益性の神話に影を落とし、俊敏な新興企業に追撃の隙を与えることになりかねない。

1. Vistaの方向性を企業顧客に明示せよ

 Windows Vistaは、大企業のソフトウェア開発やセキュリティ、信頼性、システム管理、そしてユーザーインタフェースを改善するだろう。しかし、公開デモではクールなグラフィックス効果やコンシューマー向け機能ばかりが強調され、IT部門の人々を惹きつけるどころか、逆に熱気を失わせかねないものだった。実際、Windowsのアップグレード権の企業向け販売は低調だ。2006年、Microsoftは企業が歓迎するようなVistaの機能セットを決定し、その方向性を明確に示すとともに、企業が新しいOSを最大限に活用するためには、どのようなハードウェアとインフラが必要になるかはっきりと示すべきだ。

 「Windowsクライアント部門は、Windows Vistaが何であるか、なぜ新しいハードウェアの購入を待つべきではないのか、企業ユーザーに明確に示さなければならない」──Rob Helm、リサーチ・ディレクター

2. セキュリティと信頼性のさらなる向上

 Microsoftは、Windows上で安全かつ信頼性の高いアプリケーションを開発するためのガイドラインを常に提供してきた。だが、それらを強制するような規制を設けることは、自社のアプリケーションでさえ稀だった。その結果、つまらない仕事を増やした。Microsoftの社内あるいは社外の開発者たちは、非常に危険なレベルで停止したり、実行せざるを得ないアプリケーションを記述し続け、Windowsチームはそれらのアプリケーションを動かすために、ますます複雑な仕組み(Windows VistaのUser Account Protectionメカニズムなど)を開発しなければならなくなっている。一方、Microsoftのアンチスパイウェアチームは、ソニーがCDに組み込んだデジタル著作権管理ツールなど、業界オブザーバーが“rootkit”とみなす明らかに悪意のあるソフトウェアをガイドライン違反だとするのに躊躇している。2006年、MicrosoftにとってVistaリリースまでの助走期間は、基準となるガイドラインを公開して、ロゴプログラムやソフトウェア保護製品の開発者に遵守を求め、行儀の悪いアプリケーションを放逐する最後のチャンスになるだろう。

 「いまこそアプリケーションの勝手な振る舞いにストップをかけ、スパイウェアや悪意のあるソフトウェアとの戦いで反転攻勢に出るときだ」──Michael Cherry、Windows主任アナリスト

3. 管理ソリューションの透明性を図れ

 Microsoftは2005年、Energizer Holdingsなどの顧客を対象に直接PCソフトウェアの導入、管理サービスを開始した。こうした“マネージドソリューション”ビジネスを本格展開すれば、そこそこの収益を上げることは可能だろう。しかもMicrosoftの収益の50パーセントを占め、膨大な利益を生み出すWindowsやOfficeの売上増も期待できる。ところが同ビジネスの本格展開は、システムインテグレータなど忠誠心の高いパートナーを圧迫する恐れがあるのだ。いまや彼らは企業のPCにWindowsやOfficeを送り込むだけでなく、サーバ製品の販売でも重要な役割を担いつつある。Microsoftは2006年、どこまでマネージドソリューションを展開するのか、そしてどの部分はパートナーに委ねるのか、その切り分けを明確にしなければならない。

 「Microsoftはマネージドソリューションの事業計画を示すとともに、パートナーのビジネスとどう違うのかを明確にし、将来的な収益性の見込みを明らかにすべきだ」──Paul DeGroot、セールスおよびサポート主任アナリスト

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