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» 2006年02月22日 06時21分 公開

CCが営業の要――Oracle Directの場合コンタクトセンターが企業の顔になる(3/3 ページ)

[谷川耕一,ITmedia]
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営業プロセスをフローでとらえる人材

 バーチャルな営業環境が実現したOracle Directにおいて、当初は顧客の技術的な要望に即応できる技術スキルのある営業担当者が評価された。だが、現在は、技術スキルだけでなく営業プロセスをフローでとらえられる能力を持つ人材が必要になっているという。

 なぜなら、アウトバウンドコールを起点とする営業活動では、電話を掛けるための見込み顧客リストの精度の高さが、営業活動の成否を大きく左右するからだ。つまり、見込み顧客リストを作成するところから、顧客との営業トークのストーリーに至る一連の流れをフローとしてとらえ、それを効率よく運用できる能力が必要というわけだ。

 さらに、Oracle Directでは、コンタクトセンターが見込み顧客を抽出するためのマーケティング活動にまで関与する。例えば、マーケティング担当者が独自の基準でアンケートを企画するのではなく、Oracle Directでアウトバウンドコールをする際に会話がしやすいような質問を、マーケティングおよび営業担当者が協力して考案するのだ。そして、Webページ上の情報の提供方法について提案したり、フィールド営業やパートナー企業の担当者とも、精度の高い見込み客リストを作るために協業したりする。

 「マーケティング活動があって、顧客とのコンタクトがあって、最終的に製品を購入してもらうところまで持っていく。その一連の流れが重要です。それをきちんと理解できるスキルが必要なのです。製品知識や電話応対などは、訓練することで身に付けることができます。ただし、一連のフローが理解できていないと、顧客からの信頼を得てきちんと会話することは難しいのです」(同氏)

システムでつながっているだけでは駄目

 マーケティング活動の結果を、営業担当者に一方的に渡すだけではうまくいかない。リストの精度が悪いと無駄な作業が増えてしまい、現場で電話を掛ける担当者のモチベーションを下げてしまう。つまり、せっかく立派なCRMシステムを導入しても、単にシステム的にマーケティングと営業がつながっているだけでは駄目なのだ。双方の活動そのものを連携し、融合できるかによって、コンタクトセンターという営業拠点の成否は大きく左右される。

 オラクルの場合は、提供している製品の性質と導入されているCRMシステムが十分に活用できる体制を構築したことにより、Oracle Directを成功させることができたが、すべての企業においてコンタクトセンター型の営業拠点が機能するとは限らない。

 例えば、安価な製品を大量に販売するようなビジネスを展開する企業の見込み顧客リストには、精度よりも数が重視されるかもしれない。その場合は、コンタクトセンターを自社ではなくアウトソーシングで確保し、定型的な営業施策を打った方が効果的かもしれない。

 全体として、コンタクトセンターでの営業活動が顧客の「カバー率」を上げることは間違いない。電話とインターネットの機能的な特徴をよく理解し、効率的な営業環境を仮想的に実現することが重要だ。さらに、CRMシステムと単純に連携させるだけでなく、企業活動全体をコンタクトセンターに集約する形で統合できれば、営業拠点としてますます機能することは間違いない。

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