MS、「Port 25」でオープンソース研究所を披露

MicrosoftのPort 25サイトでは、同社のオープンソース研究所をのぞいたり、取り組んでほしいプロジェクトのアイデアを送ることができる。

» 2006年04月07日 15時14分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftは、同社内のオープンソースソフト研究所の情報を公開し、同社がオープンソースコミュニティーともっとうまく協力できる方法についてのフィードバックやアイデアを募るためのWebサイト「Port 25」を立ち上げた。

 同社のプラットフォーム技術戦略ディレクター、ビル・ヒフ氏は4月6日、「相互運用性:今日のITマーケットプレイスの多様性と異種混合化への対応」と題したLinuxWorldカンファレンスの基調講演でPort 25を発表した。このサイト名は、企業が電子メールに使っているルータポート番号にちなんで付けたものという。

 「これは基本的にはMicrosoftのOpen Source Software LabのためのWebサイトで、わたしやほかのスタッフのブログが掲載されるが、人々が当社にオープンソースコミュニティーとともに取り組んでほしいプロジェクトについてのアイデアを提供できる場でもある」(ヒフ氏)

 4月6日に開設されたPort 25には、「MicrosoftのOpen Source Software Labをのぞいてみる」「当研究所の管理について:SMSと異種混在環境」といったタイトルの解説記事が掲載されている。

 この研究所の取り組みの中には、Linuxの主張への反論など、かなり物議を醸したものもある。「パッチ適用とアップデートの複雑さは、ベンダーの数よりもパッチの数に影響される」という同社の見解や、同社のオープンソースコミュニティーとの統合作業へのコミットメントなどもそうだ。

 ヒフ氏がLinux Labの設置と運営のために入社して以来、同氏のMicrosoftにおける責任はかなり大きくなった。2005年12月に、同氏はシェアードソースプログラムの責任者をジェイソン・マテュソー氏から引き継いだ。マテュソー氏はMicrosoftの規格問題担当ディレクターになった。

 さらにヒフ氏は、最近のWindows部門の再編でコーポレートバイスプレジデントの1人に就任した元上司のマーティン・テイラー氏が担当していた多くの責務を引き継いだ(テイラー氏は、物議を醸しているアンチLinuxキャンペーン「Get the Facts」の責任者でもあった)。

 どうやって増えた責務を管理しながら、Linux Labの技術的な仕事に集中するのかとのeWEEKの質問に対し、ヒフ氏は、Linux Labでの役割をサム・ラムジ氏に委譲したと答えた。ラムジ氏は元BEA Systems社員で、Ofotoでエンジニアリングディレクターを務めたこともある人物。Open Source Software Labのディレクターに任命された。

 だがLinux Labは重要な人物を何人か失ってもいる。2月にはGentoo Linux創設者のダニエル・ロビンズ氏が、製品開発にもっと携わりたいという理由から同研究所を去っている。

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