VPN-1がUTMに進化――チェック・ポイント

チェック・ポイントは、統一セキュリティアーキテクチャー「NGXプラットフォーム」の最新版を発表。併せて、主力製品ライン「VPN-1」を見直し、UTMへと多機能化して販売する。

» 2006年05月11日 15時20分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは5月10日、同社の統一セキュリティアーキテクチャー「NGXプラットフォーム」の最新版を発表した。併せて、多様化した脅威に対応できるよう主力製品ライン「VPN-1」を見直し、UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)へと多機能化して販売する。

卯城大士氏 VPN-1製品ラインの変更を説明するチェック・ポイント セキュリティ技術本部長の卯城大士氏

 ファイアウォール/VPNで知られるチェック・ポイントは近年、境界セキュリティだけでなく、内部セキュリティやWebセキュリティなどの技術を手に入れ、高度化・多様化した脅威に対応するため製品ポートフォリオを強化してきた。しかし、機能が複雑化したため、2005年に打ち出したNGXプラットフォームの中で、これら管理の統合を目指してきた。

 今回発表した最新のNGXプラットフォームでは、さらに管理の統合を押し進め、これまで手付かずだったエンドポイントセキュリティ機能「Integrity」の管理を同社の管理ソフト「SmartCenter」から統合的に行えるようにした。

 同時に、企業が多様化した脅威に対応しやすくするため、主力製品「VPN-1」の見直しにも着手。新たにUTMとして多機能化した「VPN-1 UTM」と、パフォーマンスを重視した「VPN-1 Power」の2つに製品ラインを改めた。

 VPN-1 UTMでは、これまでVPN-1で行ってきたオプション追加型による機能提供をやめ、あらかじめ各種のセキュリティ機能を統合したかたちで提供する。ファイアウォール/VPN、Webセキュリティ、SSL-VPN、ウイルス対策、IPS、スパイウェア対策、エンドポイントセキュリティ機能といった同社のセキュリティ技術を統合した。また、小規模向けには「VPN-1 UTM Edge」も提供する。

 VPN-1 Powerは、VPN-1 UTMの統合型のセキュリティ機能だけでなく、「セキュアXL」というソフトウェアアクセレレーション技術を用いて高速処理を可能にした製品。同社によると「従来比製品で約4倍のパフォーマンス」を発揮し、ミッションクリティカルな要件の環境に対応できるという。

 日本国内での販売開始は5月中を予定しており、予定価格はVPN-1 UTMが9万6000円から、VPN-1 Powerが56万円からとしている。

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