Intel、PCに仮想アプライアンス機能導入へ(2/3 ページ)

» 2006年05月16日 18時10分 公開
[John G. Spooner and Matt Hines,eWEEK]
eWEEK

 このモジュールはLenovoのThinkVantage技術の1つとして、5月16日にRescue and Recoveryの新版とともに発表される予定。同社は自社のPCにこうしたアドオンをバンドルすることで、企業の管理コストの削減につなげたい考えだ。

 これまでのバージョンと同様、Rescue and Recovery 3.1はPCデータのバックアップ、およびクラッシュ時やマルウェア攻撃後のデータ復旧に利用できる。

 LenovoのThinkVantage Technologies担当プログラムマネジャー、リー・ハイスミス氏によれば、仮想モジュールが追加されるのはAntidote Delivery Engineと呼ばれる機能向けだ。この機能は、マシンがすぐに再感染することのないよう、ソフトウェアがPC上に復旧される前にソフトウェアにパッチを当てる役割を果たす。

 仮想モジュールの追加により、Antidote Delivery Engineはある種の仮想アプライアンスとなり、Rescue and Recoveryは自身のパーティションに常駐できるようになる。これにより、クラッシュ耐性が高まり、OSにトラブルが生じた場合でもITマネジャーは依然としてRescue and Recoveryアプリケーションにはアクセスできることになる、とハイスミス氏は説明している。

 さらにこの仮想化状態により、同エンジンはネットワークトラフィック用のゲートウェイとしても機能できることになり、とりわけ、感染したPCに関しては、パッチが当てられるなり安全性が確保されるなりするまではメインの社内ネットワークに戻されることのないよう留意できる、とハイスミス氏。

 「つまり、この仮想モジュールはシステムのロックダウン機能を強化し、システムの回復機能を拡張するための手段となる」と同氏。

 「われわれにとって、標準がなくても問題はなかった。私はこうした技術を粘土の塊のようなものと捉えている。顧客のコストを節約したり、あるいは生産性を強化したりするために、こうした粘土の塊から何を形成できるかということだ」とさらにハイスミス氏は続けている。

 だが、まだ誰もが仮想アプライアンスに賛成しているわけではない。

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