Microsoftの広報担当者によると、Windows CCSがある程度の品質/性能目標を達成し、本業務での配備が可能な状態に仕上がったことで、同製品は予定通り6月末までに製造工程向けにリリースするメドが立ったという。
これまでに30社以上のユーザーが、高度な演算問題を解決するのにWindows CCS 2003を使用している。
「Windows CCS 2003のセットアップ手順に従うだけで、ネットワークの構成、Remote Installation Servicesによるノードのリモートローディング、ノードの構成、セキュリティの設定などが簡単に行える」と広報担当者は話す。
同製品に組み込まれている「Job Scheduler」は、クラスタのワークロードを発行/管理するための機能で、コマンドラインインタフェースあるいは付属のAPIを通じてアクセスすることができる。一方、「Job Console」では、プリントジョブを発行/管理するのと同じようなやり方でジョブを管理することができる。
また、Active Directoryとの連携によりユーザーとセキュリティの管理を実現しているほか、MMC(Microsoft Management Console)は拡張用のスナップインおよびMOM(Microsoft Operations Manager)2005との連携をサポートする。
広報担当者によると、超並列(Massively Parallel)アプリケーションや「Embarrassingly Parallel」アプリケーションを開発する際には、Visual Studio 2005を使えばWindowsで培ったスキルを生かすことができるという。(Embarrassingly Parallelなワークロードとは、多数の並列タスクに容易に分割可能なワークロードで、これらの並列タスク間で本質的な依存性や通信の必要性がないものをいう。)
一方、中堅・中小企業(SMB)市場をターゲットとしたWindows SBS 2003 R2のリリース候補版では、ネットワーク全体の自動パッチ/更新管理機能によるセキュリティと管理の強化やメールボックスの最大容量の拡大(16Gバイトから75Gバイトへ)のほか、CAL(Client Access License)権利の拡大により、SBS 2003 R2ネットワーク内でアクセスできるExchange 2003およびSQL 2005 Workgroupサーバが追加されるなどの改善が施されている。
Microsoftは今年、「Take Your Business to the Next Level」(ビジネスを新たなレベルに引き上げる)と題された第1回Small Business Summitの一環として、約400社のSMB顧客/パートナーを同社のレドモンドキャンパスに招待した。
MicrosoftのCOO(最高執行責任者)でWal-Mart Storesの元執行副社長のケビン・ターナー氏は、同イベントの開幕キーノートスピーチでSBS 2003 R2について説明し、新しいユーザーインタフェースと新機能の一部を紹介している。
Microsoftによると、SBS 2003 R2製品は予定通り今年中に出荷できる見通しだという。
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