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» 2006年06月09日 07時00分 公開

Outlookに地図情報サービスを統合、Windows Liveの独自戦略 (1/2)

Microsoftの地図情報Webサイト「Windows Live Local」の新版がリリースされた。交通情報が拡充されたほか、開発者向けSDKの新版も提供されている。また、Outlookとの統合を実現するアドオンもリリースされたが、これは同社特有のオンライン戦略の最新の実例と言える。

[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Microsoftの地図および交通情報Webサービス「Windows Live Local」がアップデートされた。提供する交通情報が拡充されたほか、新しいSDKが公開されている。また、同サービスの地図や交通情報をOutlookの予定表に統合できる無償のアドインもリリースされた。MicrosoftはWindows Liveへのトラフィックを促進する手段として、Windows Liveサービスと人気のある同社ソフトウェア製品とを統合するという戦略を用いているが、これはGoogleやYahoo!も含め、Microsoftと同程度の規模でデスクトップソフトウェアの開発や販売をしていない企業にとっては真似のできないアプローチだ。今回提供されたOutlook用アドインは、このMicrosoft特有のオンライン戦略の最新事例と言える。

過去最大のアップデート

 Windows Live Localは、2005年夏に“Virtual Earth”という名称でテストが開始されたMicrosoftの地図および交通情報サービスである(現在Virtual EarthはWindows Live Localが使用するバックエンドプラットフォームの名称となっている。同APIは、パブリックAPIを介してサードパーティのアプリケーションから利用できる)。Windows Live Localでは、住所や社名または店名、業種を入力して、その所在地を地図または航空写真上で確認できる。Windows Live LocalはMSNの地図および交通情報(MSN Maps&Directions)サイトの後継であり、AOLのMapQuest、Googleマップ、Yahoo!地図情報と競合するサービスだ。同サービスはこれまでのβ期間中、数回にわたってアップデートが実施されており、利用場所の検出機能(ユーザーのIPアドレスや最寄りのWi-Fiホットスポットを基に特定)や、“鳥瞰図”機能(斜め45度の角度で低空から撮影した航空写真)、街路レベルの詳細画像など目印となる場所を特定するうえで便利な機能が追加されている。

 2006年5月には、これまでで最大のWindows Live Localのアップデートが実施され、以下のような新機能が導入されている。

Outlookとの統合 Outlook 2002(Office XPに含まれるバージョン)またはOutlook 2003のユーザー向けに無償のアドインが提供された。このアドインをインストールすると、Outlookの予定表に“Location”(場所)タブが追加される。イベントへの出席依頼を送信する際に、ユーザーの所在地とイベントが開催される場所を入力すると、OutlookによりWindows Live Localから地図および車での道順情報が取得され、到着するまでの移動時間が割り出される。出席依頼をほかの参加者に送信する場合は、送信依頼にこのアドインをダウンロードしてインストールするよう勧めるメッセージが追加される。この出席依頼を受け取った参加者がアドインをインストールすると、その参加者に適した道順および地図情報を参照できるようになる。このアドインは、特に登録やPassportへのサインアップをせずにダウンロードできるが、使用しているOfficeが正規の製品であることの電子的な検証を実施するよう促される(ただし、現時点ではこの検証ステップは省略できる)。

Messengerとの統合 Windows Live Messenger(MSNメッセンジャーの後継サービス、Microsoftのコンシューマー向けのインスタントメッセージングおよびリアルタイム通信クライアント)の公開βを使用している場合は、Messengerの“Activity”ウィンドウから直接Windows Live Localの地図にアクセスできるようになった。チャット中に地図情報を共有したり、交代で地図の表示を調整できるだけでなく、コメントの追加などほかの機能も利用できる。この統合は、サードパーティの開発者にも公開されているMessengerのActivity APIを利用して実現されている。

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