可用性の追及 ――メインフレーム由来のデータベース進化する!データベーステクノロジー(2/3 ページ)

» 2006年06月12日 07時00分 公開
[ITmedia]

柔軟な運用管理を支援

Symfoware V7は、導入、構築から運用に至るデータベースのライフサイクルに合わせた操作をグラフィカルなインターフェイスで行える。導入は、GUIインストーラを利用し、3つの選択項目と1つの入力だけでインストールが完了する。また、セットアップ支援ツールのWebAdminは、Webブラウザを利用してデータベース動作環境をセットアップする。

グラフィカルなインターフェイスを採用した「Symfoware管理コンソール」

 データベースの構築は、データベース開発支援ツールのWebDBtoolsを利用してWebブラウザ経由でデータベースの定義やデータ操作を行う。運用は、富士通の運用管理ソフトウェア「Systemwalker」と組み合わせ、性能情報やメッセージを監視する。

データベースの定義をWebブラウザから行える「WebDBtools」

 さらに、トラブル発生時に対処するためにマニュアルを素早く検索し、閲覧できるWebベースのマニュアルナビゲーション機能も提供されている。

 一方、パフォーマンス面でも多くの機能強化が図られた。例えば、トランザクションログ書き込みバッファサイズの変更や差分データの処理単位の指定などのレプリケーション機能の強化により、トランザクション処理性能は従来バージョンに比べ10倍以上も向上したという。

 パフォーマンスチューニングをするための機能も追加されている。従来は上位エディションのみの搭載だったインデックス自動再配置機能が下位エディションにも標準搭載された。データベースはアクセス処理が増えるほどデータが散在し、パフォーマンスの劣化が発生するため、定期的にデータベースの再編成が必要になる。インデックス自動再配置機能は、そのデータベースの再編成を特別な操作をすることなく、自動的に行う機能である。これにより、従来から搭載されていた表データの自動再編成機能と合わせ、メンテナンスフリーの運用性が強化された。

 さらに、パフォーマンス向上に役立つ機能として搭載されたのがSQLアドバイザだ。データベースを操作するSQL文は、記述の仕方によって性能を大きく左右するが、開発テスト時と本番運用時ではデータベースの格納容量が異なることが多く、SQL文による性能劣化に気が付かないこともある。SQLアドバイザは、本番運用でSQL文がどう動いたかを追跡調査し、SQL文の問題点を早期に検出する。

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