可用性の追及 ――メインフレーム由来のデータベース進化する!データベーステクノロジー(1/3 ページ)

富士通の「Symfoware」は、決して止まらない高信頼システムによる安定稼働、運用コストを最小限にする省力運用、高信頼機能の適応範囲を拡大する安心の品質をコンセプトとするリレーショナルデータベース。富士通が培ってきたメインフレームのデータベース技術を基に開発され、ミッションクリティカルなコンピュータシステムを支えるデータベースとして提供されている。2005年1月に登場した最新版「Symfoware Server V7」では、クラスタ技術を採用した安定稼働、使いやすく自動化された運用管理、アプリケーションとの連携機能を中心にバージョンアップが図られている。

» 2006年06月12日 07時00分 公開
[ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「進化する!データベーステクノロジー」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


多彩なクラスタ構成で、高可用性を確保

 高い信頼性の安定稼働を実現する技術として、Symfowareは富士通のクラスタリングソフトウェア「PRIMECLUSTER」を併用することで、システム要件やコストに見合った多彩なクラスタ構成をサポートしている。従来は運用ノードと待機ノードの台数を1対1として構成する「1対1運用待機型」のみの対応だったが、最新バージョンでは1台の運用ノードに対して複数の待機ノードを構成し、2重ノードの故障に対応する「カスケード型」、複数の運用ノードに対して1台または複数の待機ノードで構成し、多重ノードの故障に対応する「N対M運用待機型」などの形態を新たにサポートした。

 また、Symfoware Server Parallel Cluster Optionを導入することでフェイルオーバークラスタにも対応。稼働系システムのダウン後に待機系システムでSymfowareを起動するウォームスタンバイ方式、事前に待機系システムでSymfowareを起動した状態にしておくホットスタンバイ方式、フラッシュトリートメントリカバリ機能により、秒単位で待機系システムへ切り替える高速ホットスタンバイ方式が利用できる。

 信頼性を高める技術としては、高速バックアップ機能も挙げられる。Symfoware V7では、小規模システムから大規模システムまで24時間365日の安定稼働を実現するために業務無停止における、分オーダーバックアップ機能を備えている。業務無停止の高速バックアップ機能を実現する「Symfoware Server Advanced Backup Controller」は、従来は上位エディションのみの搭載だったが、最新バージョンでは下位エディションまでほぼすべてでサポートされた。

       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ