Xbox 360初のソフトアップデートは非主流層を意識

ダウンロード方式のソフトウェアアップデートにより、Xbox 360ゲーム機の機能が強化され、バグが修正されている。ただし、このアップデートはXbox Liveに接続しなければ入手できない。

» 2006年06月30日 07時00分 公開
[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Xbox 360ゲーム機とXbox Liveオンラインサービスは、ソフトウェアアップデートにより、各種機能が強化され、バグが修正されている。改善点の多くは、DVDや楽曲の再生など、Xbox 360のデジタルメディア機能に関するものとなっている。

 デジタルメディア機能は、Xbox 360のターゲットを従来の若い男性ユーザー層以外にも拡大したいとの考えから、Microsoftが力を入れている分野だ。ただし、このソフトウェアアップデートはXbox 360をインターネットに接続し、Xbox Liveにサインインした顧客にのみ提供される(無料のシルバーメンバーとサブスクリプションベースのゴールドメンバーの両方が対象)。

 2006年6月のアップデートには、125種類以上の機能強化とフィックスが含まれている。以下にその一部を示す。

DVD再生を高解像度対応に
 新たに追加されたブックマーク機能により、ムービーを一時停止し、ゲームをプレイしたあとでも、停止した位置からムービーを再開できるようになっている。また、今回のアップデートにより、Xbox 360をVGA接続で対応モニタに接続すれば、DVDを720pの高解像度で再生できるようになっている。さらに、よりスムーズな早送りなど、再生機能全般が改善されている。

iPodとの連携強化
 Xbox 360にiPodを接続してそのプレイリストから音楽を再生している場合に、ユーザーがXbox 360の機能を切り替えても(例えば、ゲームをロードするなど)、プレイリストは中断されないようになっている。これまでは、そうした場合には、ユーザーはプレイリストを手作業で再開する必要があった。またMicrosoftはiPodとの連携を強化すべく、iPodのデフォルトフォーマットであるAdvanced Audio Coding(AAC)ファイルをXbox 360で再生する場合に必要となるアドオンをダウンロードしやすいようにしている。さらにXbox Music Playerでは、楽曲情報の表示が改良され(例えば、再生中の経過時間を表示したり、アルバム内の楽曲をアルファベット順ではなくトラック順にリスト表示するなど)、足りない情報(曲タイトルやアーティスト名など)をインターネットからより効率的に引き出せるようになっている。

マーケットプレースとの親和性
 ユーザーはゲームのプレイ中やそのほかの機能の実行中にも、Xbox Liveマーケットプレースの複数のアイテム(楽曲、ショートビデオ、ゲームなど)をバックグラウンドでまとめてダウンロードできるようになっている。また、マーケットプレースでダウンロードしたビデオについては、すべて画面上のコントロールを使って巻き戻しや早送りを行えるようになっている。

ハードウェアと周辺機器
 ハードウェア/周辺機器のサポートの改善点としては、USBキーボードのサポート強化、ドライブにゲームが入っている場合でもXboxダッシュボードの操作画面を起動できる点、Xbox 360に接続されたUSBフラッシュメモリに保存されたコンテンツの処理の改善などが挙げられる。

 今回のアップデートはXbox 360にとって初めてのソフトウェアアップデートとなるが、Microsoftはオリジナル版のXboxについても同じような方法でアップデートを提供してきた。例えば、2003年9月には、一部でXboxにLinux OSをインストールするために使われていたバグを修正するパッチがXbox Live経由で提供されている。

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