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» 2006年06月30日 20時13分 公開

内部統制のキーワードは「業務改革」と経産省

「J-SOX法対応促進協議会」の発足記念セミナーが都内で開かれ、経済産業省の片倉正美氏が講演を行った。「内部統制のキーワードは業務改革。最初からこの意識を持って取り組んでほしい」と話した。

[堀哲也,ITmedia]

 6月30日、双日、ウッドランドなど33社の会員企業でスタートした「J-SOX法対応促進協議会」の発足記念セミナーが都内で開かれ、経済産業省 商務情報政策局 情報政策課 課長補佐の片倉正美氏が講演した。「内部統制のキーワードは業務改革。最初からこの意識を持って取り組んでほしい」と話した。

 J-SOX法対応促進協議会は、2009年3月期から適用される日本版SOX法と呼ばれる金融商品取引法に対応する支援サービスを提供するための企業コンソーシアム。中堅・新興企業を対象に、特定ベンダーのソリューションに依存しないコンサルティングから監査までの支援サービスをワンストップで提供するのが目的だ。商社の双日、ソフト開発のウッドランド、人材派遣大手のアデコ、ソフト開発のソラン、日商エレクトロニクス、電子認証ソフト開発のネクステージなど33社が結集した。

 基調講演を行った経産省の片倉氏は、まず政府におけるIT活用の位置付けを説明。「e-Japan戦略II」に続いて、IT戦略本部が1月に打ち出した「IT新改革戦略」には、「世界トップクラスのIT経営の実現」が目標として掲げられており、経産省の新経済成長戦略でもIT経営の実現による生産性向上が打ち出されている、と企業経営におけるIT活用を訴えた。

 企業経営において必要不可欠な内部統制においても、日本版COSOモデルでは「ITへの対応」が明記されており、基本要素の有効性を確保するには、ITを効率的かつ有効に利用する必要があると話した。

 「日本版SOX法対応では、業務フローが明確になっている必要がある。システムに載せるにしても業務フローが明確になっていなければならない。内部統制のキーワードは、業務改善。単に財務報告の作成にかかわる日本版SOX法への対応だけで終わらせてほしくない」

 日本版SOX法では、財務報告の信頼性を対象にしているが、金融庁の内部統制部会の示した日本版COSOモデルでは、業務の効率性や法令順守、試算の保全といった目的も持っている。新会社法でも財務報告だけでない広い視点で企業に内部統制の構築を求めているという。

 そのためには、業務改善という視点が大切になる。業務を可視化し、非効率な手続きや重複した業務を見つけ、定型業務を標準化する必要があるとした。そうすれば、より付加価値の高い業務に時間を割けるようになり、情報共有を行うことで新たなビジネスチャンスにつながるからだ。「ITは業務の標準化や情報共有との親和性が高い」と同氏。

 「日本版SOX法は、企業の味方になることはあっても害になることはない。競争力アップ、収益性アップと前向きなものにつなげてほしい」(片倉氏)

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