短命時代のモノづくり、「逃げ切り」にヒント商品企画の最前線(3/3 ページ)

» 2006年07月04日 08時00分 公開
[怒賀新也,ITmedia]
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ITmedia PLMに関するソフトウェアにはどんな種類がありますか。

北澤 まず、BOMの管理などを重点においたPLMパッケージが代表格として挙げられます。そのほか、CADベンダーが提供するCADツール、ERPベンダーが提供するPLMモジュールがあります。ERPベンダーの製品は、当然基幹システムとの連携を意識した機能が中心です。

ITmedia PLMを実施することによる効果は?

北澤 PLMを導入することによって、製品を構成する部品レベルで在庫を管理することができます。また、管理することによって、違う製品ライン間でも可能な部品は効率的に共通化できるようになります。同様に、まとめ生産や集中購買なども可能になります。結果としてコスト削減を実施することができるのです。

 一方で、コスト削減だけでなく、売り上げアップにも寄与します。売れ筋製品をすばやく市場に投入することで、価格が高いうちに製品を販売できる可能性もあるわけです。

ITmedia 逆に、PLMを導入する上で難しいのはどんなことですか?

北澤 部品表の再構築を想像しても分かると思いますが、PLMは自ずと全社プロジェクトになります。製造業者の中には「図面ではなくBOMでモノをつくれ」という人もいるほどです。その場合、設計、物流、購買など、社内のさまざまな部門をまたがった知識が求められることも多く、それを満たす人材は少ないです。

 そこで、他社の業務改革経験なども持つ、コンサルタントが活躍できるのです。また、設計の部分はブラックボックス化していることが多いです。たたでさえ、設計担当者は管理されたがらない傾向があるので、そこがPLM導入におけるボトルネックになる可能性はあります。


 PLMによって、いかに商品の差別化を実現するかに注目が集まる。

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