BEAがシドニーで「APAC Press and Analyst Summit」を開催した。同社がこの地域でプレスやアナリスト向けのカンファレンスを開催するのは初めて。この地域の目覚ましい成長を反映した格好だ。
温暖な気候で知られるシドニーだが、さすがに7月ともなると肌寒い朝夕の風が南半球の「冬」を感じさせる。
BEA Systemsは7月12日、ニューサウスウェールズ州シドニーで「APAC Press and Analyst Summit Sydney 2006」を開催し、ビジネスの変革と最適化をもたらす同社の「Business Liquid-IT-y」ビジョンとSOAプラットフォームをアジア太平洋地域のプレスやアナリストにブリーフィングした。同社がこの地域でプレスやアナリスト向けのカンファレンスを開催するのは初めて。この地域の目覚ましい成長を反映した格好だ。
BEAでマーケティングを担当するジェフ・バイス副社長は、「ビジネス上のニーズはスピードとコネクション。一方、ITのニーズも柔軟さと俊敏さ。これらのニーズが企業をSOAに向かわせている」と話す。
Business Liquid-IT-yは、ビジネスとITのギャップを解消し、外部環境の変化に柔軟に対応できるように顧客らを支援するビジョンだ。
ビジネスとITのギャップは、「人」「プロセス」「アプリケーション」、あるいは「システム」のギャップと言い換えることもできる。
「場当たり的なアーキテクチャーは、“凍結資産”のサイロを生み出した。統合されたSOAのプラットフォームを提供し、それらのギャップを埋め、“流動資産”に変えていくのがBEAの狙いだ」とバイス氏。
BEAは1990年代後半からJavaアプリケーションサーバのパイオニアとして知られているが、その役割はさまざまなOSの違いを吸収してくれるアプリケーションインフラストラクチャーを提供することだった。ISVらは基盤の有用性に着目し、そのパッケージアプリケーションを移植したほか、企業においても多くのカスタムアプリケーションが開発された。
しかし、その結果はどうだっただろうか? 再び、互いに共有したり、連携できない凍結資産のサイロを生み出してしまった。BEAは昨年6月、ニューヨークで新しいソフトウェアカテゴリー、「サービスインフラストラクチャー」をぶち上げ、そのためのSOAソフトウェアファミリーである「AquaLogic」を発表した。
「都市では、エネルギー、通信、セキュリティといったさまざまなサービスのエコシステムが存在し、共有されている。電力が必要だからといって、個々のビルが発電所をつくることはない。SOAのアプローチによるシステム構築は、都市計画に似ている」(バイス氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.