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» 2005年06月13日 20時02分 公開

AquaLogicでサービス基盤の橋頭堡を築くBEA (1/2)

BEAは先週、「サービスインフラストラクチャー」をぶち上げ、新たな市場でも橋頭堡を築くための先兵として「AquaLogic」を売り込んだ。

[浅井英二,ITmedia]

 J2EEアプリケーションサーバのパイオニア、BEA Systemsが先週の6月9日(米国時間)、ニューヨークのNasdaq Marketsiteビルで新しいソフトウェアカテゴリーである「サービスインフラストラクチャー」をぶち上げ、そのためのSOA(サービス指向アーキテクチャー)ソフトウェアファミリー「AquaLogic」を売り込んだ。

 AquaLogicは、これまで「Project FreeFlow」と呼ばれていたもの。同社が新たな市場でも強固な橋頭堡を築くための先兵となる。エンタープライズサービスバス(ESB)の機能をさらに拡張した「Project Quicksilver」、よりスピーディーで柔軟な情報の統合を実現する「Liquid Data」を基盤とし、セキュリティ機能、プロセスオーケストレーション機能やポータル機能を統合している。

 これまでLiquid Dataは同社のWebLogic Platformとの統合を売り物にしてきたし、昨年5月の「BEA eWorld 2004 San Francisco」でベールを脱いだProject Quicksilverも当初はWebLogic Platformに組み込まれるとされていたが、BEAは今回の発表によってこれらの製品群をサービスインフラストラクチャーとして定義し直し、ライバルたちのJ2EEサーバや.NETとも連携が図れるようにしていくという。

依然としてアプリのサイロが乱立

 BEAは1990年代後半、買収で手に入れたWebLogicによってエンタープライズアプリケーションの書き方を変えた。それまでは、さまざまなUNIXや、Windows、メインフレーム環境に直接アプリケーションを書いていたが、WebLogicはJ2EEアーキテクチャーによって少なくともUNIXやLinuxの違いを吸収し、アプリケーションに可搬性をもたらした。

 しかし、今日の大規模なエンタープライズアプリケーションを見るとどうだろうか。

 「レイヤこそ上位に移っているが、1990年代前半と事情はあまり変わらない」と指摘するのは、今年になってSun MicrosystemsからCMO(最高マーケティング責任者)としてBEAに入社したマージ・ブレア氏。

1999年にはiPlanetサーバ製品(現在のSun Java Enterprise Systemの前身)のマーケティング責任者を経験しているブレア氏

 確かにJ2EEや.NETによって直接OSにアプリケーションを書くことは少なくなったものの、SAP、Oracle、PeopleSoft、Siebelを導入するユーザーは依然として自社に合わせて拡張したり、カスタマイズしている。そのため、アプリケーションの移行についての柔軟性は確保できていないし、そもそもBEAの試算によると、IT支出の5ドルに1ドル、すなわち20%はカスタム実装したり、サポートしたりするために費やされるのだという。その規模はグローバルでは2000億ドルに達する。

 「そこでSOAのアーキテクチャーに基づいた新しいソフトウェア群が登場してくる」(ブレアCMO)

 下の図のようにOSの違いを吸収するアプリケーションインフラストラクチャーが1990年代後半に登場したのと同様、サービスインフラストラクチャーには複数のERPやCRM、あるいは複数のデータベースが混在する環境であってもそれらを統合してくれる期待がかかるというわけだ。

出典:BEA Systems
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