猛暑のニューヨークでIBMが「クールな」Opteronサーバを発表(2/3 ページ)

» 2006年08月02日 05時03分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 High Perofrmance Computing(HPC)市場において、x86サーバの地位を確かなものにしたのは、AMD Opteronだった。そのパフォーマンスもさることながら、省電力機能でIntelに先んじ、高密度を実現するには有利だったからだ。

 「HPCの用途は、初期の科学技術計算の分野からCADやシミュレーションの分野を経て、今や金融、放送(IPTV)、通信(VoD)などの分野に拡大してきている」と話すのは、IBMでSystem xとBladeCenterのGMを務めるスーザン・ウィットニー氏。

System xとBladeCenterを統括するウィットニーGM

Business Performance Computing

 IBMはHPCになぞらえ、こうした新しい市場を「Business Performance Computing」と呼び、例えば金融向けには、データウェアハウスやマスターデータ管理を含んだリスク管理ソリューションを売り込む。

 プレス発表会場のホワイエでは、2ウェイから4ウェイに簡単に拡張できるブレードサーバ、「BladeCenter LS41」を活用したリスク管理ソリューションのデモが行われていた。

 ここへきて企業のデータセンターでは、従来のスケーラビリティーだけでなく、消費電力当たりの性能や、さらにはデータセンターレベルでの消費電力削減が課題となっている。しかも、驚いたことに、データセンターの年間運営コストの25%から40%を電源や空調が占めるというデータもある。

 コストももちろんだが、社会全体で地球環境保全に関心が高まる中、IT部門の幹部らもデータセンターの電力効率について敏感にならざるを得ない。

 IBMが今回、次世代のOpteronを搭載したBladeCenterやSystem xを発表するに当たり、さまざまな「CoolBlue」製品群を披露した背景には、HPCをビジネス領域で活用していくBusiness Perofrmance Computingには、エネルギー効率の問題が避けて通れないからだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ