Red Hatは消息不明なれど、Golden Penguinは完璧LinuxWorld第2日(2/2 ページ)

» 2006年08月21日 08時00分 公開
[Joe-'Zonker'-Brockmeier,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
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Red Hatはどこ?

 今年の論議で話題となったのはRed Hatが参加しなかったことだ。同社はLinuxWorldに出品しておらず、事実上Linuxと同義と言えるほどの会社が展示会場に姿を見せていないことを人々はいぶかしく思っている。「Red Hatに期待して入場券を手に入れ展示会場にやって来た人がRed Hatの不参加を知ったら何というだろう?」と、ある参加者があきれた様子で語っていた。

 同社が参加していないことにわたしがまだ気づいていないとき、「Red Hatはなぜ参加していないのか?」と質問してくる人々がぼつぼつ現れ始めた。わたしは真相を解明しようと努力しているが、最近、同社の広報部はインタビューの要請に応じる気がなく、情報をタイムリーに提供するどころの話じゃない。

 無論、Red HatはRed Hat Summitを6月に開催したばかりなので、わざわざ費用をかけてLinuxWorldにチームを派遣するまでのことはないと思っているのだろう。Red Hatの不参加を傲慢の表れと見る参加者も何人かいたが、倹約の結果に過ぎないだろう。ブースを借りてトラック一台分の社員を3日間の展示会に派遣する費用は予算的にも馬鹿にならない。

SPIがfreedesktop.orgの参加を招請

ビーデイル・ガービー氏と話す機会も得た。同氏はDebianプロジェクトのリーダーを務めたことがあり、Hewlett-Packardの最高技術責任者(オープンソースおよびLinux担当)であり、SPI(Software in the Public Interest)理事会の会長でもある。

 大きなニュースとしては、SPIがfreedesktop.orgの参加招請を決定したことだ。ガービー氏によれば、投票は火曜日の定例会議で行われた。freedesktop.orgは正式にはまだ受諾していないが、まもなく受諾するものと期待しているという。

 この結果、freedesktop.org はSPIを通じてNPOとしての助成金を受け取ることができるようになり、501(c)3控除の煩わしい手続きに翻弄されることもなくなるだろう。SPIは主にDebianとの関係だけを久しく続けてきたが、ここにきてPostgreSQLやfreedesktop.orgを参加させるなど、変化の兆しが見え始めている。

Golden Penguin Bowl

 Linuxショーには、ちょっとした余興がつきもので、それがなければ退屈の一語に尽きる。今年のLinuxWorldは、馬鹿騒ぎの場と化してはいないが、Golden Penguin Bowlだけは違う。LinuxWorldに参加したプロジェクトや企業の間で、どのチームが技術の雑学知識に長けているか戦うクイズショーである。

 今回、“Nerds”(正統おたく)の栄冠に輝いたのはUbuntuのマルコム・イエーツ氏、ジョージ・カストロ氏、コレイ・バーガー氏の計3名のチーム。“Geeks”(技術おたく)はNovell/SUSEの社員テッド・ハーガー氏、エリン・クイル氏、ジェフ・プライス氏であった。Sambaで有名なジェレミー・アリソン氏がPenguin Bowlのホスト役となり、ドン・マーチ氏、クリス・ディボナ氏、ジェラルド・カーター氏の3名が審判を務めた。

 アリソン氏は、“2001”のテーマ音楽とともに宇宙服の姿で登場し、全チームと審判員を紹介した。競技は約1時間続き、問題は滅法難しいものから、単なるおふざけまであった。SF関連の問題に高い配点がつけられていた。

 試合は2ラウンド構成で、最終ラウンドはレゴの技を競うものであった。“Geeks”チームはゲームのほとんどを失っていたが、最終ラウンドでほぼ挽回した。しかし、点数で勝るUbuntuチームが勝ち名乗りを受けたのである。

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