NTTドコモは8月22日から、FOMAでも音声通話とパケット通信を別々にコントロールするシステムを運用開始する。災害発生時など、通信が集中した場合に有効だ。
NTTドコモは、FOMA端末向けに、音声通話とパケット通信のネットワークを分離してコントロールするシステムの運用を8月22日から開始する。音声通話がつながりにくい場合でも、メールやiモード災害用伝言板サービス(キーワード参照)へアクセスをしやすくするのが狙い。
特定のエリアに通話や通信が集中すると、キャリア輻輳(ふくそう)対策のために通話規制を行う。災害発生時や新年、大規模イベントがあるときなど電話がつながりにくくなるのはこのためだ。ムーバは2004年4月から音声通話とパケット通信を分けてコントロールできるシステムを運用していたが、FOMAでは一括して規制を行っていた。
ただしFOMAでは、端末側で音声通話とデータ通信を分けて認識・コントロールする機能を持っているため、音声通話とパケット通信を分離したネットワークコントロールに対応するには、対応端末が必要になる。対応機種は、D902iS、F902iS、N902iS、P902iS、SH902iS、DOLCE SL、SH702iS、D702iF、N702iS、P702iD、N902iX HIGH-SPEEDの11機種。
対応端末でないFOMAの場合には、音声とパケットと一括で設定された割合で通信規制がかかる。
なおNTTドコモは、7月に行われたエリア説明会の場でも、音声とパケットを分けてコントロールするシステムを導入すると予告していた(7月12日の記事参照)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.