ITエンジニアをサポートする4つの約束Tech・Ed 2006 Yokohama基調講演

8月29日、パシフィコ横浜でマイクロソフトのTech・Ed 2006 Yokohamaが開幕した。基調講演では、日本のITエンジニアをサポートするという「4つの約束」が披露された

» 2006年08月29日 19時43分 公開
[柿沼雄一郎,ITmedia]

 8月29日、神奈川県のパシフィコ横浜で、マイクロソフトによるアーキテクト、ITプロおよび開発者向けカンファレンスのTech・Ed 2006 Yokohamaが開幕した。

 初日午前の基調講演では、昨年に引き続き、米国Microsoft副社長兼マイクロソフト代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏が登場した。

日本法人社長就任二年目のダレン・ヒューストン氏

 今回のヒューストン氏によるキーワードは「社員力」。ITが進化してビジネスを加速化させる中、これからの時代に必要なのはITを利用する人々の力であり、これを社員力と呼んでその力によってビジネスを成功に導くために注力していくというビジョンを同社は描いている。

 現在まで、ITは日本の経済の発展に重要な役割を果たしてきた。そしていまやITはそれ自身が新しい時代を迎えており、それは新しいプロセッサやグラフィックチップといったパワフルなハードウェアで定義できる新しいコンピューティングの時代だとヒューストン氏。

 またJ-SOX法をはじめとする各種の規制や、2007年問題に代表される国内人口の減少、セキュリティの問題など、ITを取り巻く国内の環境にも変化が起こっている。

 さらに、情報やインフラのデジタル化が進み、働く人のワークスタイルにも変化が起きている。これをマイクロソフトではデジタルワークスタイルと呼んでいるが、こと日本に関しては、このデジタルワークスタイルの普及が世界の水準から比べて遅れているとヒューストン氏は指摘する。依然国内ではオフィスコミュニケーションに必須のFAXは、すでに欧米では利用が激減し時代遅れのツールになっているという。

 日本が国際的な競争力を身に付けるためには、働く人々それぞれが重要な役割を果たさなければならない。特に、ITエンジニアは将来の日本にとって重要なコアの役割を担う人材であり、こうした人々の力、これを「社員力」と呼んで強化していくことこそ、ビジネスの加速そして日本の発展につながっていくとマイクロソフトは考える。

 重ねてヒューストン氏は、日本のITエンジニアについてこう指摘する。「3Kなどと言われた職業だがそうではない。エンジニアの仕事はもっとエキサイティングで楽しいものになるはずだ。私はそう信じている」(ヒューストン氏)

 次いで、マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 ディレクターの五十嵐光喜氏は、Windows Vistaやthe 2007 Microsoft Office System、ForeFrontといった新製品を紹介するデモンストレーションを交えながら、こうしたITの新時代に向けたマイクロソフトの「4つの約束」を披露した。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 ディレクター 五十嵐光喜氏

 System Centerブランド製品を中心としてITインフラの運用管理改善を目指す、データマネジメントやBI活用、よりリッチなUIの利用が可能なソリューションプラットフォームの整備、人をコアにしたワークスタイルの進化、そして包括的なセキュリティの提供、これがITエンジニアをサポートするためにマイクロソフトの約束する4事項だ。

この4つの標語をもってITエンジニアをサポートすると五十嵐氏

 期待の新製品とマイクロソフトの豊富なプロダクトラインアップを最大限に活用しながら、ITのライフサイクルを包括的にカバーし、レバレッジを広げていくという戦略だ。

 Tech・Ed 2006 Yokohamaは8月31日(金)まで、パシフィコ横浜にて開催される。同社の技術と戦略を知るには十分な内容が期待できる。

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