SOAの難しい課題を解決するポイント動き出したSOAのいま(4/5 ページ)

» 2006年09月13日 08時00分 公開
[生熊清司,ITmedia]

ステップ3:サービスの定義と実装

 サービスを実装するための技術としては、基本的にWebサービスの標準技術を利用するのが一般的である。WSDL(Web Service Description Language)を利用してサービス名や所在、入出力内容、使用通信プロトコルなどを決めていく。サービスはインタフェースが決まれば呼び出し可能となるので、その処理がどのようなOSで動作し、どのようなプログラミング言語で記述されているかを考慮する必要はない。

 またJ2EEや.NET以外の基盤で構築されているメインフレームや、TPモニター上で稼働するアプリケーションをサービス化する場合は、直接Webサービスのプロトコルをサポートできないので、ラッパーを介してWebサービスのプロトコルに変換して使用する。

 実際は各ベンダーが必要となる機能を含むツールを提供しているので、ゼロからコーディングする必要はなく、サービス化の作業そのものはさほど難しくはない。問題は何をサービスとして定義するかである。そこで考えなければならないのがサービスの粒度である。一般的にサービスの粒度が大きいほどパフォーマンスが良く、ビジネスメリットも大きいとされている。

 しかし、どのくらいの粒度が最適なのかは、個別のシステムによって異なるために現状は単一の答えはない。多くの場合、「プロトタイピングや実装の経験を重ねることによって各企業またはシステムでの最適な粒度を見つけるべき」というのが現実的な回答となる。

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