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» 2006年10月02日 20時56分 公開

センドメールら、「みんなの意見は案外正しい」仕組みのスパム対策アプライアンス

センドメールら3社は、中小規模企業向けの迷惑メール対策アプライアンス製品「EasyNetBox for Spam Filter poweredby Sendmail」の販売を開始した。

[高橋睦美,ITmedia]

 センドメールとCSK Winテクノロジ、テントアーニは10月2日、迷惑メール対策に特化したアプライアンス製品「EasyNetBox for Spam Filter poweredby Sendmail」(ENBスパムフィルタ)を発表し、同日より販売を開始した。

 ENBスパムフィルタは、中小規模企業や部門単位での導入を想定した迷惑メール対策アプライアンス。ファンレス設計の小型筐体に、センドメールが数年前から提供してきたCloudmarkの迷惑メール対策フィルタ「Mailstream Manager Anti-Spam」を搭載している。

 特徴は、管理者によるチューニングの手間を省きつつ、スパムメールか否かの判定を高い精度で行える点だ。

 既存のスパム対策製品の多くは、ブラックリスト/ホワイトリストやコンテンツフィルタ、あるいは学習に基づくベイジアンフィルタを利用して迷惑メールかどうかの判定を下している。しかしこうした方式では、スパム検出の精度を高めようとすると正規メールがはじかれるというフォルスポジティブ(誤検出)の問題から逃れられない。しかも、判定に関する情報が行き渡るのに時間がかかり、日々、あるいは分単位で登場してくる新たなスパムメールに対処するのに時差が生じてしまう。

 これに対しENBスパムフィルタは、同社製品やオープンソースの「SpamAssassin」を利用しているユーザーコミュニティの意見を吸い上げ、それを元にほぼリアルタイムに判断を下すコラボレーション方式を採用している。

 「ベンダーではなく、ユーザーが(スパムかどうかを)決める仕組みだ」(センドメールの社長、小島國照氏)。ユーザーの参加に基づいて決定されるという意味で、「アンチスパムの『Web 2.0』とでも言うべきテクノロジ」(同氏)という。

 悪意あるユーザーが偽の情報を提出する可能性に備え、レポートを提出するユーザーがどれだけ信頼できるかをチェックする「信用度評価システム」を組み合わせることで、検出の精度をさらに高めている。同社によると、98%以上のスパム検知率を達成しつつ、誤検知率を0.0001%に抑えることが可能という。

 「センドメールでは元々、コンテンツやベイジアンなど複数のフィルタを採用していた。しかし結局、コラボレーション方式だけのほうが正確に検出できることが分かった」(小島氏)

 メールそのものではなく「フィンガープリント」に基づいてチェックを行うため、言語や地域に依存することなくスパムを検出できること、数が増えれば増えるほど精度が上がり、スケーラビリティに優れていることもメリットだ。

 ENBスパムフィルタには、100ユーザー用の「EasyNetBox for Spam Filter 100U」と200ユーザー用の「同200U」がある。価格はそれぞれ68万7750円、85万500円で、10月10日より出荷を開始する予定だ。販売はテンアートニ、サポートはCSK Winテクノロジーが行う。テンアートニでは、より大規模な顧客向けに富士通の「PRIMAGYシリーズ」をベースにしたシステム構築も行うという。

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