NECとSpikeSourceがOSSによるサービス事業で提携

NECがSpikeSourceとの提携を発表した。NECはこの提携でOSS関連事業を大幅に強化し、関連するサポートサービス事業も含めて今後3年間に170億円の販売を見込む。

» 2006年10月10日 22時22分 公開
[ITmedia]

 NECは10月4日、SpikeSourceとの提携を発表した。NECはこの提携によりOSS関連事業を大幅に強化し、関連するサポートサービス事業も含めて今後3年間に170億円の販売を見込む。なお、NECおよびNECシステムテクノロジーからSpikeSourceに対して200万ドルの出資を行ったことも明らかにされた。

 SpikeSourceは、ApacheやTomcat、PostgreSQL、MySQLなどに代表されるOSSコンポーネントを組み合わせたソフトウェア製品群の動作検証を行い、それらを「基盤スタック」として提供しているほか、各々の基盤スタックに関するサポートサービスも手がけるソフトウェアベンダー。独自の自動検証システムにより、多くの工数を必要とするOSSの組み合わせ検証作業を短期間で実施できることを最大の特色とする。最近では欧州市場への参入も発表するなど、グローバル戦略の一環として今回の提携も進められたとみられる。

 NECは、特に中堅・中小マーケットでのOSS事業拡大において、信頼性の高いOSS製品群を迅速に提供する体制の強化が必要であると考え、今回の提携に至った。

 今回の提携による具体的な施策としては、中堅・中小マーケットを対象に、LAPPやLAMP、Webアプリケーションサーバ、DBサーバの容易な導入を実現するSpikeSourceの基盤スタック「SpikeSource Core Stack」を、自社のIAサーバ「Express5800シリーズ」およびOSと一体にして11月から提供する。同スタックは、独自の管理ツールにより、各OSSコンポーネントの導入と更新を一括で管理できるもの。サーバ用OSについては当初Linux版スタックを提供し、次いでWindows版スタックの販売を開始する予定。 

 NECではこのほか、教育機関向け「学びの扉」や企業向けEIPソフトウェア「U・NEO」、メールシステムソリューションパッケージなどNECが持つアプリケーションソフトウェアを「SpikeSource Core Stack」と組み合わせ、順次提供していく予定。

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