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» 2006年10月11日 14時40分 公開

インフォテリア、ESBの進化形「ESP」をASTERIA WARPで実現

社外とのデータ連携を実現するESP。同社は、Web2.0として活性化が進むインターネットを介すデータ連携について、企業の取り組みとしてASTERIA WARPで解を示した。

[ITmedia]

 インフォテリアは10月11日、同社「ASTERIA」の次期メジャーバージョンアップについての記者会見を行った。同社がESBの進化形とする「ESP(Enterprise Service Pipeline)」をサポートした新製品「ASTERIA WARP」は、2007年1月中旬から出荷開始となる。

 さまざまなデータシステム連携を実現する「ASTERIA」は、これまでに300社への導入実績を持つ(現行バージョンは「ASTERIA 3」)。この実績については、ASTERIA WARPに合わせた同社のトピックとして会見内で発表された。既報から見れば、約半年間で50社以上に導入実現したことになる(関連記事)

代表取締役社長の平野洋一郎氏はASTERIA WARPの「トライデント戦略」について、その由来をギリシャ神話のポセイドンの武器が元となっていることを挙げた

 記者会見で同社の代表取締役社長の平野洋一郎氏は、EAIシェアでASTERIAがMicrosoft BizTalk Serverの17.4%を超える18.3%を記録したことについても触れ、次期バージョンで実現するコンセプトについて語った。

 ASTERIAの導入実績について平野氏は、「ノン・コーディング」によるシステム構築が幅広く認められたものだと強調した。GUIベースの開発環境によって開発者スキルを高度に要求することなく、ビジネスシーンによって、変更・拡張することができるという。その容易さをさらに進めるのがパイプライン機能だと語った(インタフェースそのものの高機能化を「パイプライン」と定義している)。

パイプライン機能をGUIで開発構築ができる。この画面では、メールからCSVを取り出すデータ連携の実現をデモしている

 「ASTERIA WARP」では現行のASTERIA 3のパッケージ構成をさらに広げ、従来までのフローと共存するWARPの製品だけでなく、さらに2つのパッケージを追加した。

 最上位となる「ASTERIA ARMS」は、企業間の基幹メッセージング処理を担えるようパフォーマンスを実現する製品。並列処理では、9万件/時のトラフィックを制御可能という。大規模なシステムでパフォーマンスを発揮できるよう、最適化されている。

 次ぐ、今回のバージョンで主力となる「ASTERIA WARP」は、フロー機能とパイプライン機能の連携が主な特徴となっている。現行の、フロー処理による条件判定などの複雑なものはそのまま継承されており、例えばLDAPサーバへの接続はオプションによってフロー制御で実現する。これまでは複雑さがともなって構築や拡張性に高度なノウハウが必要だったが、パイプライン機能の採用で、比較的容易に拡張性を実現したことが大きなところだ。

 「ASTERIA WARP Lite」は、必要な機能をコストに応じて機能を搭載できることが特徴となっている。フロー機能は含まれない。必要なアクション機能のみを導入することができ、センサー、フィルター、ジョイントからそれぞれ必要な機能(アクション)を選択すればよい。

 平野氏は会見で現行バージョンであるASTERIA 3の導入事例についても触れた。筆頭に挙げたのは、パートナーであるNECソフトウェアが構築を行った「愛・地球博」におけるシステム導入について。数十台に及ぶシステムが博覧会にかかわる情報流通の一部を担ったという。

 続いて紹介されたJRAの事例は、リアルタイム決済がポイントとなっている。特に土日に集中することの多いJRAのシステムでは、従来であれば金曜日までにJRAの基幹システムとやり取りを行い、決済は週明けに行うというケースが多かったという。これがASTERIA導入によって様変わりし、リアルタイムにJRAのサーバへ接続可能とした。土日のリアルタイム決済が実現でき、「即PAT」というサービス名称で同社の大きなウリとなっている。

 JRAが連携を行っているジャパンネット銀行からの発表によれば、トランザクションのやり取りを開始して完了するまで5秒という性能を発揮しているという。このシステム構築は、インテグレーションパートナーである富士通が担った。

 産経デジタルは、新聞2.0のキーワードを掲げ、iZAの中では双方向メディアとしての特色を見せているメディア。同社では、サイト連携も含めSOAベースで構成しているという。このシステム構築の中で中心となるESBとして、ASTERIAが採用されている。インテグレーションパートナーであるNECがソリューション構築を行った。

 平野氏は、メジャーバージョンアップとなる新生ASTERIAについて「トライデント戦略」を掲げた。その由来をギリシャ神話のポセイドンの武器がイメージになっていると言い、3つの製品ラインによってこれまで以上に幅広い企業シーンで導入が行えるよう拡充したのだという。

 またASTERIA WARPの中核となるパイプラインの規格コンセプトである「ESP(Enterprise Service Pipeline)」は、ESBをさらに進化させて企業内にとどまらず社外とのやり取りを実現するもの。ESBは、主に社内で共通化を目的とするサービスバスの規格であるが、ESPは社外とのやり取りを視野に入れて、さまざまなシステム連携を可能とすることができるものだという。

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