「Dreamforce'06」を開催するSalesforce.comは、各国のメディア向けインタビューで“オンデマンド”についての自信を見せた。いまなぜ? オンデマンドなのか。
Salesforce.comのマーク・ベニオフCEOは、拡大し続ける同社のビジネス領域について、コメントを示した。
同氏はまず、新たなオンデマンド用の開発言語でありプラットホームでもある「Apex」の提供によって、従来のCRMとプラットホームという2つのビジネスが生まれていることから話した。CRMについては、会社名でもある通り、この分野でのNo.1を目指し続けていることを強調している。また、今回発表された「Winter'07」においても、営業支援、マーケティング、サポート&サービス、パートナー管理など、CRMで各分野の機能を大幅に強化しているという。
これらの機能強化は、Salesforce.comが一方的に方向性を決めたわけではない。顧客のニーズを重要視しており、ほかのCRMベンダーとは異なるアプローチであることも強調された。
同社におけるもう1つのビジネスが、「オンデマンドプラットホーム」の提供だ。
このビジネスについても顧客のカスタマイズ要求が大きく、プラットホーム提供に大きな影響を与えているという。2005年に発表されたAppExchangeと今回の「Apex」は、新たなプラットホームのビジネスであるのと同時に、CRMのソリューションをより強化するものだと語っている。
「記者の方々には、来場している顧客にセールスフォースがどのように使われているのか、ぜひ聞いてみてほしい。セールスフォースのソリューションは、常に現実のサーバやデモのために作られたものではなく、実際に稼働している様子を見ることができる」(ベニオフ氏)
プラットホームのビジネスをより拡大するためには、まずはパートナーとの関係を強化していくことが先決だという。前日のオープニングセッションで登壇されたアクセンチュアのように、大規模なシステムインテグレータはもちろん、数人規模のベンダーとの関係を深めていくことが重要だと強調している。
今回開催中の会場にも多数の小規模ISVベンダーが出展を行っている。その中でも、特にAppExchangeアプリケーションが目立っていることに注目したい。
各地域に特化されたソリューションを持つ企業、例えば日本であれば国内に特化されたソフトウェアを提供している企業との協業を強化することも語った。
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