高価ITツールを「持ち腐れ」させないっ!BIソリューション活用術 第1回(2/2 ページ)

» 2006年10月17日 08時00分 公開
[アイティセレクト]
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 ありとあらゆるデータが抽出できるということは、何でもできるということ。とすると、データを見る側はきちんとした目的を持って使わないと、数多くのデータのうちどれを見れば、あるいは使えばいいかが分からない。つまり、日々のさまざまなプロジェクトにおいて「仮説検証」することがないと、必要とするデータが明確にならないのである。そんな状況下でBIを導入しても、「宝の持ち腐れ」と化してしまう。

 この点について、山本氏は「日本企業はそれ(仮説検証すること)に慣れてない」という問題を指摘する。「その証拠として、日本製のOLAPツールはない。ニーズのないところにモノはできないということだ」(山本氏)。

 確かに、OLAPツールの主力ベンダーは大半が米企業だ。恐らく、唯一の国産ベンダーともいえるのが、ウイングアークテクノロジーズだろう。ただ、業界では同社の製品はOLAP機能よりもレポーティング機能に比重を置いているといわれている。

 せっかく導入した高価なBIを腐らせてしまうのはなんとももったいない。どうやら、その投資対効果を引き出すためには、「仮説検証」する習慣を身に付けることが必要なようだ。さもなければ、一刻も早い国産OLAPツールの誕生を待ちわびる――そんな毎日を送ることになるのかも……(「月刊アイティセレクト」11月号の特別企画「追求! BIソリューション活用術 近道は『まず使ってみる』こと」より。ウェブ用に再編集した)。

ジールグループとは…

 基本的に、BI/CPMに特化したディストリビューション&導入コンサルティング企業。さまざまなBIベンダーの製品販売、運用・保守を手掛ける。CPMソリューションとして、各ベンダーのOLAPと完全連携する「My Navigator」も自社開発している。

 グループの中核は、SIerとして技術分野を担うジールと導入コンサルティングを受け持つBI戦略研究所がある。

ジールグループの代表、山本秀典氏

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