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» 2006年11月01日 23時18分 公開

PDCAサイクルを回して改善を続けるための機能強化――BMCの最新ITIL製品

11月1日、BMCソフトウェアは、ITIL(IT Infrastracture Library)に準拠したソリューションの最新版「BMC Remedy IT Service Management v7.0」を発表した。

[岡田靖,ITmedia]

 BMCソフトウェアは、同社のITIL(IT Infrastracture Library)準拠ソリューション「BMC Remedy IT Service Management」(以下、Remedy)の最新版となる「BMC Remedy IT Service Management v7.0」を12月1日から出荷すると発表した。

 Remedyは、ITILに定義された複雑なプロセスや承認フローを自動化するソリューションで、4分野に分かれたアプリケーション製品と、構成管理データベースから構成されている。


  • BMC Remedy Service Desk 7.0(旧バージョンでは「BMC Remedy Help Desk」):サービスデスク
  • BMC Remedy Change Management 7.0:変更管理
  • BMC Remedy Asset Management 7.0:IT資産管理
  • BMC Service Level Management 7.0:サービスレベル管理
  • BMC Atrium CMDB2.0:構成管理データベース


 BMCソフトウェア 技術本部 ソフトウェアコンサルタントの松本浩彰氏によると、「バージョン7ではITIL適用の際の多彩な要求や、大規模な組織に対応可能な数々の新機能を備え、ITILのツールとしてはファイナルアンサーに近い製品となった」とのこと。


「ITILは導入して終わりではない。Remedyのユーザーには、PDCAサイクルを回して、より高い管理レベルを目指していただきたい。そうしてこそ、我々が提供する他のツールも使ってもらえると考えている」と語る、BMCソフトウェア 技術本部 ソフトウェアコンサルタントの松本浩彰氏


 ITILツールを導入する際には、複雑な組織要件、各社固有の事情を踏まえたプロセスなどに対応させる必要がある。既存の製品では完全に対応しきれず、カスタマイズを施さねばならなかったケースも多い。今回のバージョン7には、BMCソフトウェアがこれまで蓄積してきたITIL導入のノウハウが投入されており、ほとんどはユーザー設定だけで対応できるようになっているという。

 まず、最大の強化ポイントとしては、組織の扱い方が大きく変わった点が挙げられる。特に、ユーザー(ITサービスを提供するためにRemedyを使う人々)のアクセス権限設定は非常に細かく設定できるようになった。IT部門の中の所属部署や地位に応じた設定が可能になり、例えばITアウトソーシング企業で顧客企業ごとの組織構成になっているようなケースにも対応が可能だ。なお、コンソール画面上には顧客企業を選ぶプルダウンメニューがあるが、ユーザーがアクセス権限を持たない企業は名称さえ表示されないなど、細かな部分まで徹底した制御が施されている。

 各製品の主な強化ポイントは以下の通り。

 サービスデスク製品では、より複雑なプロセスに対し厳格に対応できるようになり、ITIL準拠の度合いを強めたという。例えば、問題を調べて分析する問題コントロールと、それを是正するエラーコントロールの情報を完全に別のものとして扱うようになった。

 変更管理については承認プロセスが大幅に強化された。その承認タイミングは、旧バージョンでは変更を実施するかどうかの1回だったが、バージョン7ではレビューから完了承認までの最大4段階を選ぶことができ、複雑な承認プロセスにも対応が可能になった。

 IT資産管理では、インベントリ収集ツール「BMC Configuration Manager」との連携が可能になり、膨大なIT資産の棚卸し作業を大幅に軽減できるようになった。BMC Configuration Managerは変更管理の機能も備えているため、変更管理プロセス実行の作業負荷も軽減できる。また、構成管理データベースに格納されている要素の関係をビジュアルに表示する「CIビューア」機能が追加された。企業全体のシステム構成を把握でき、複雑な依存関係も分かりやすくなっている。なお、CIビューアに限らず、Remedy バージョン7では全体的にビジュアル機能の強化が施され、細かな部分の使い勝手も向上したという。

 サービスレベル管理は、SLA(Service Level Agreement)測定機能が格段に強化された。来年夏頃にリリース予定のパフォーマンス監視ツール「BMC Performance Manager」と連携し、システムの可用率やレスポンスまで測定可能となっている。パフォーマンス監視ツールとの連携API仕様はオープンとなっており、他社のパフォーマンス監視ツールを利用することも可能だという。

 「Remedyのバージョン7では、カスタマイズを減らせるようにし、テンプレートも強化していますが、我々としては『より安く簡単にインプリメントできるもの』を目指してきたのではありません。日本のITIL導入では、『ツールがこうだから、プロセスもそれに合わせよう』といった議論がしばしば見受けられます。しかしそれでは、インプリメントには成功するものの、何の発展もなくなってしまいます。ITILでは、PDCAサイクルを回して、常に改善を続けていくことこそが重要なのです」(松本氏)

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