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» 2006年11月07日 13時41分 公開

日本オラクルが世界最大級のグリッドセンター開設、その狙いは?

日本オラクルが、世界最大級のグリッドセンターを開設した。グリッド技術に精通した技術者やインテグレーターを増やさなければ、顧客企業のニーズにこたえきれない、という同社の事情が背景にありそうだ。

[浅井英二,ITmedia]

 日本オラクルは11月7日、主要なサーバ、ストレージ、ネットワークベンダーら14社と協業し、世界最大級のグリッド検証環境を備えた「Oracle GRID Center」を開設したことを明らかにした。

都内のホテルで行われた記者発表会には日本オラクルの新宅正明社長(左端)をはじめ、パートナー各社の代表者が顔をそろえた

 Oracle GRID Centerでは、Oracleのグリッド技術とサーバおよびストレージの仮想化技術やソリューションを組み合わせて共同検証が行われる。Oracle本社からも技術支援を仰ぎながら、事前検証済みの最適構成を構築したり、運用・構築手法のベストプラクティスを作成し、日本発の次世代ソリューションとして、日本だけでなく、グローバルにも展開していくのが狙い。

 パートナー各社は、仮想化技術を盛り込んだサーバを提供するとともに、技術者も配置し、システム基盤の構築および運用できる技術者を育成していくという。

 日本オラクルの新宅正明社長は、「サーバベンダーの技術をOracle 10gのグリッド技術と組み合わせ、ベストプラクティスを作成し、スピーディーに世界に展開していくのがOracle GRID Centerの狙い。Oracle 9iではメインフレームオルタナティブを掲げたが、Oracle GRID Centerの取り組みによって“日本発の世界標準”を確立したい」と話す。

 2003年に発表されたOracle Database 10gは、それまでの単体アプリケーションのためのデータベース基盤から、複数のアプリケーションが共有できる共通データベース基盤、あるいは共通インフラ基盤へと進化している。国内でも楽天トラベルのようなグリッド活用事例が登場してきているが、グリッド構築の経験があるシステムインテグレーターはまだ少ない。

 日本オラクルでシステム製品統括本部長を務める三澤智光氏は、「このままでは基盤を統合したい顧客企業のニーズにこたえきれない。パートナーの協力を得て、グリッド技術を検証しながら、技術者を増やしていきたい」と、Oracle GRID Center開設のもう1つの狙いを明かす。

 パートナー各社は、某所に開設されている日本オラクルのデータセンターにそれぞれの最新ハードウェアを持ち込み、技術者を派遣、以下のような次世代のビジネスソリューションに向けた最適構成の構築を進める。当初、その成果は各社およびグループ会社だけで活用されるが、合意が得られれば、広く公開していくことも検討されているという。

  • 仮想化技術によるサーバ統合
  • メインフレームを凌駕する可用性
  • SOAによる統合サービス基盤
  • 高度なID管理とアクセス管理
  • 統合化された大規模データウェアハウス
  • システムの統合管理

 なお今回、Oracle GRID Centerに協力するグリッド戦略パートナーは、以下のとおり。

  • アシスト
  • EMCジャパン
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • インテル
  • サン・マイクロシステムズ
  • シスコシステムズ
  • 新日鉄ソリューションズ
  • デル
  • 日本アイ・ビー・エム
  • 日本電気
  • 日本ネットワーク・アプライアンス
  • 日本ヒューレット・パッカード
  • 日立製作所
  • 富士通

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