IBM、障害者支援技術インタフェースの「業界標準化」を推進

IBMが、障害者支援技術「IAccessible2」を開発した。ODFへのアクセス改善を念頭に置いたもので、業界標準化を目指す。

» 2006年12月15日 08時00分 公開
[ITmedia]

 米IBMは12月14日、ソフトウェアインタフェース「IAccessible2」を開発したと発表した。障害のある人々が様々なソフトウェアを活用できるようサポートするもので、非営利のオープンソース標準化団体Free Standards Group(FSG)の承認も取得。Mozilla ProjectやOracle、SAP、Sun Microsystemsなどの賛同も得ており、今後、IAccessible2を業界標準とすべく開発を続けるという。

 ソフトウェアには、編集やハイパーリンク、図表、メニューなど様々な機能があるが、障害のある人々がこうした機能を活用するには、画面読み上げソフトなどの「支援技術」を使う必要がある。現状、支援技術と各ソフトウェアとの間のインタフェースには業界標準がなく、ソフトウェアのアップグレードや新しい文書形式の導入のたびに、支援技術の修正を行う必要がある。

 IAccessible2の開発の背景には、米マサチューセッツ州などがOpenDocument Format(ODF)支持を表明する中、障害者のODFへのアクセス改善へのニーズの高まりがあったという。IBMはSun Microsystemsとともに、障害者のJavaおよびLinuxへのアクセス改善を目指したオープン技術の開発を行ってきたが、IAccessible2はその技術をベースとしたもの。支援技術とソフトウェアとの間のインタフェースに、業界標準を策定することを目的として開発された。Microsoftのインタフェース「Microsoft Active Accessibility」を補完するものとなっており、Windowsに対応する。

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