情報管理システムが未成熟なのであれば、情報漏えいが起きることは否めない。だとすると、システムに完全に依存することは問題解決としては不十分だ。
そんな現状を、鈴木氏は「情報管理では、これまでだれもベストプラクティスを見せていない。製造業におけるトヨタ方式のように、他社が憧れ、まねする存在がない。それはこれからつくられるのだろうが、今見られるのは、場当たり的な現況をとらまえて一つ一つを良くないといっているだけだ」と指南する。
情報管理の世界にも、会計士/税理士にあたるスペシャリストがいないわけではない。ただ、どこにその適任者がいるかが分からないのが現状のようだ。もし、この世界で比較優位に立とうと思えば、それを先に獲得したところが市場を開拓し、勝者になるのではないかと鈴木氏は示唆する(「月刊アイティセレクト」12月号の特集「やらされ感だけでは防げない! プラス志向の情報漏洩対策」より)。
本特集では、「事故」も含めて「(情報)漏えい事件」とした。
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