大胆予測! 2007年IT業界「さもありなん」の10大ニュースアイティセレクト編集部が占う「記者座談会」(2/2 ページ)

» 2006年12月28日 07時00分 公開
[アイティセレクト編集部,ITmedia]
前のページへ 1|2       

デスク では「SNSが早くも淘汰の嵐に」「日本版SOX法で駆け込み需要が急拡大」「PLCが意外に早く普及へ」「ネット証券業界 再編へ」もエントリーしよう。加えて、“さもありなん”なんだから、大手ベンダーにまつわる合従連衡なども大胆に予測してくれないかな。

2007年の注目ベンダーはオラクルか

記者C 対立構図として相変わらずと言われるかもしれないけど、合従連衡を巡る2007年の注目ベンダーをあげるなら、マイクロソフトに対抗するオラクルだと思う。大胆に予測すると、オラクルは2007年、シマンテックおよびレッドハットと、場合によっては資本提携もありえるんじゃないかと。

デスク そりゃ意味ありげだね。その根拠はどこにあるのかな?

記者C マイクロソフトとセキュリティ分野で競合し始めたシマンテックが、セキュリティ最大手のプライドをかけてオラクルと手を組んで対抗すると。一方、レッドハットとオラクルが手を組むのは、マイクロソフト・ノベル陣営に対抗するため。オラクルは2006年秋からレッドハット版Linuxを対象とした保守事業を始めており、その延長線上でレッドハットとの関係をさらに緊密にする可能性は大いにある。ただ、Linux分野においてはこうした対立構図が成り立つのかどうか、もう少し様子を見てみないと分からないが…。

デスク よし、「オラクルとシマンテックが資本提携」「オラクルとレッドハットが資本提携」を思い切ってエントリーしよう。

記者B では僕も大胆に。このところ転換期を迎えているとみられるサン・マイクロシステムズとデルが手を組むってのはどうだろう。両社なら基本的に事業領域を補完し合えるし。一時期は時代の寵児となった両社が、新たに総合コンピュータベンダーへの道を突き進み、IBMと対峙する存在になると。

記者A そりゃまさしく大胆な予測だね。僕は、具体的なベンダー名は取り上げにくいけど、2007年はデータセンター事業がIT業界のキーポイントになるような気がしてならない。このところユーザー企業がこれまで設備投資して運営してきたデータセンターを、大手ITベンダーが取り込むケースが出てきているが、この動きがもっと顕著になるように思う。そうすると、アウトソーシングの事業形態もより明確になってくるんじゃないかな。

デスク では「サンとデルが資本提携」「データセンター事業を巡る合従連衡が盛んに」もエントリーしよう。これで2007年の“さもありなん”10大ニュースが揃ったな。4人で投票した結果、順位は別表のようになった。さていくつ的中しますやら……。

2006年末に編集部が選んだ「さもありなん」2007年10大ニュース

順位 予測したニュース その根拠
1 SI・ソフト業界 大再編へ 受注拡大に沸くSI・ソフト業界。だがそんな時こそ主導権争いを巡って激しいサバイバルが始まる・・・。
2 SNSが早くも淘汰の嵐に 米国では陰りも見えてきたSNS。2007年は急拡大の揺り戻しが来て淘汰され本物だけが残ることに。
3 サンとデルが資本提携 事業領域を補完し合える両社が手を組んで総合コンピュータベンダーへの道を突き進む・・・。
4 オラクルとシマンテックが資本提携 マイクロソフトとセキュリティ分野で競合し始めたシマンテックがオラクルと手を組んで対抗へ。
5 データセンター事業を巡る合従連衡が盛んに ユーザーが設備投資して運営してきたデータセンターを大手ITベンダーが取り込むケースが増える。
6 オラクルとレッドハットが資本提携 マイクロソフト・ノベル陣営に対抗してすでにLinuxの保守事業で提携している両社がより緊密に・・・。
7 日本版SOX法で駆け込み需要が急拡大 2008年度から施行される日本版SOX法への対応で駆け込み需要が急拡大し混乱することも・・・。
8 ネット証券業界 再編へ 新規口座開設数が減り続けるネット証券業界。すでにM&Aを巡る噂も飛び交っている。
9 SE不足がますます深刻に 企業のIT投資の急回復でSEの絶対数が足りなくなっているところへ2007年問題が・・・。
10 電力線通信(PLC)が意外に早く普及へ 家庭の新しい通信手段として意外に急テンポで普及するかも・・・。

前のページへ 1|2       

Copyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ