アイダホ大学でPC盗難、個人情報約7万件が流出の危機に

アイダホ大学の振興サービス事務局から3台のデスクトップPCが盗まれた。HDDには学生など約7万人の個人情報が含まれていたという。

» 2007年01月15日 16時07分 公開
[Brian Prince,eWEEK]
eWEEK

 昨年11月にアイダホ大学の振興サービス事務局から3台のデスクトップコンピュータが盗まれた事件は、大学卒業生、寄付提供者、職員、学生の個人データの流出の危険を招いたようだ。

 同大学で実施した内部調査の結果、盗難事件の6カ月前の時点で、盗まれたPCのHDDには約7万人の個人の名前と住所、社会保障番号が含まれていたことが明らかになった。

 盗難事件は感謝祭の休暇中に起きたもので、同大学の振興サービス部門の職員が通報した。この事件は現在もラター郡保安官事務所で捜査中であり、同事務所は犯罪捜査上の理由から事件の公表を延期するよう同大学に求めていた。

 大学当局によると、これまでのところ、これらの個人情報が詐欺目的でアクセスされたり悪用されたりしたことを示す事実はないという。アイダホ大学では万一に備え、約33万1800人の個人向けにコンピュータ盗難に関する広範な通知を行っている。

 人数が多いのは、同大学での事務の一環として振興サービス部門が情報にアクセスした可能性があるすべての個人を対象としているためだ。州内在住者には電子メールで通知が行われ、州外在住者には郵送による通知が行われている。

 アイダホ大学のティモシー・ホワイト学長は、「今回の事件が関係者に心配や不便をかける可能性があるのは大変遺憾に思っているが、アイダホ大学では機密データの保存とセキュリティのプロセスを強化中であることを、寄付提供者、卒業生、学生、職員の方々ご理解いただきたい」と述べている。

 大学振興を担当するクリストファー・マーレイ副学長によると、盗まれたHDDにはクレジットカード番号や個人の口座情報は含まれていなかったという。

 「われわれの当面の関心事は、情報流出の被害を受けた可能性がある人々に通知することだ」とマーレイ氏は話す。

 同大学では、メディアを通じて注意を呼び掛けるとともに、事件に関する情報を掲載したWebサイトを開設し、電話ホットライン(866-351-1860)も立ち上げた。また、特定のコンピューティングデバイスから機密情報を削除したり、機密情報にアクセスするデスクトップ/ノートPCシステムに暗号化ソフトウェアをインストールするなど、セキュリティ改善に向けた取り組みも進めているという。

 今のところ、盗まれたコンピュータはまだ見つかっていない。このコンピュータ盗難事件に関する情報を持っている人は、ラター郡保安官事務所(208-882-2216)のロン・ビェットマイアー保安官代理またはティム・ベスト刑事に連絡していただきたい。

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ