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» 2007年02月19日 18時38分 公開

「日本特有の攻撃に対応」、トレンドマイクロがパターンファイル作成機能を東京に

トレンドマイクロは2007年の事業戦略説明会を開催し、日本の脅威に特化したサービスや製品を提供していく方針を明らかにした。

[高橋睦美,ITmedia]

 「攻撃者は情報を盗むために、さまざまな言語やツールを用いてターゲット化した攻撃を仕掛けている。これに対応するには、カスタマイズされたソリューションが必要だ」(トレンドマイクロ代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏)――。

 トレンドマイクロは2月19日、2007年の事業戦略説明会を開催し、日本の脅威に特化したサービスや製品を提供していく方針を明らかにした。インターネット上の脅威が、あらゆるPCを無差別にねらう「アウトブレーク型」から、特定の地域や企業、個人に対象を絞る「ターゲット型」へと変化したことを踏まえ、カスタマイズを強化し、地域に特化した攻撃への対応力を高めるという。

トレンドマイクロ代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏(右)と日本代表の大三川彰彦氏

 その具体策として、さまざまな脅威を解析し、パターンファイルを作成する機能を国内にも置く予定だ。

 現在も新宿本社内に10名弱からなる「トレンドラボJapan」が設置されているが、主たる業務はコーディネーションで、パターンファイルや緊急対応用ファイル(バンテージパターン)の作成は、フィリピンに置かれたTrendLabsが集中的に行ってきた。

 2006年5月よりサービスを開始する「リージョナルトレンドラボ」では、人員をさらに5〜10人程度増員し、ローカルの脅威への対応力を高める。まず、プレミアムサポートを結んでいる顧客へのバンテージパターン提供から開始し、ゆくゆくは日本独自にパターンファイルを作成、提供できる体制にしていく。

 「リージョナルトレンドラボでは、日本に潜伏している脅威の検体や状態変化情報を収集する。2006年にはWinny経由で情報を流出させるウイルスが大きな被害をもたらしたが、このように、日本の会社や特徴を狙った日本特有の攻撃に迅速に対応できるようにする」(同社日本代表の大三川彰彦氏)

 もう1つの方針は、パートナーとの協力関係の強化だ。

 チェン氏によると、2005年から2006年にかけて、ワームの件数はほぼ横ばいで推移したのに対し、Webベースの脅威は急増している。この脅威に対処するには多層的な防御が求められると同氏は述べ、自社の製品強化はもちろん、パートナー企業との連携、統合を進めていくとした。

 製品強化の面では、企業向けウイルス対策製品「ウイルスバスター コーポレートエディション」でモバイル環境へのサポートを拡大するほか、ゲートウェイ型製品の「Network VirusWall」のNAC(Network Access Control)機能を強化し、企業のポリシーに反するアプリケーションがインストールされた端末はネットワークに接続させないような、ポリシーの「強制」機能を実装していく。

 またパートナー展開では、すでにCisco SystemsやNTTコミュニケーションズ、NECといった企業と手を結んでいるが、セキュリティ単体から統合ソリューションへという市場ニーズの変化を踏まえ、特にマネージドサービスを展開するパートナーとの協業を進める。たとえば、ネットワーク機器の運用監視や設計にセキュリティを一体化して提供するといった具合に、インフラや運用監視サービスに組み入れた形での展開を強化する。

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