NECはシンクライアントシステム「VirtualPCCenter」のアジア展開の第1弾として印Sifyとの戦略的提携を開始した。
日本電気は3月1日、シンクライアント関連事業でインドのSI大手Sifyと提携すると発表した。NECは、2009年までの3年間で8000万ドルの売上げを見込む。
提携では、NECが2006年11月に発表したシンクライアントサーバ「VirtualPCCenter」(VPCC)を、2007年6月末からSifyに供給する。2009年までにVPCCのクライアント端末10万台、サーバ6000台を供給する計画だという。
Sifyは、アウトソーシング事業として、ミドルウェアやクライアントOSをプリインストールしたオールインワン型サーバ「Express5800/VPCC 仮想PCサーバ」や管理サーバをインド国内3カ所の同社のデータセンターに配備。デスクトップ型シンクライアント端末「US100」やノートブック型端末「US50」をユーザー企業にレンタル形式で提供する。また、VPCCシステムの販売も行う。
NECの小林一彦取締役 執行役員専務は、インドのIT市場について「黎明期だが、年成長率24%と急速に拡大している。シンクライアントではまさにこれからで、インド国内シェアの80〜90%は獲得したい」と話す。
Sifyは、企業向けのホスティングサービスやネットワークサービス、コンシューマ向けにISP事業やネットカフェ運営などを手掛ける。2005年売上高は1億530万ドルで、約1600社の企業顧客を持つ。
Sifyのラジュ・ベゲセナCEO兼社長は、「インド国内180都市でネットワークサービスを提供しているが、高速化とサービス品質の向上は目覚しく、今回の提携はアウトソーシングビジネスの追い風になる」という。
NECは、今回の提携を機にインド市場での事業展開を拡大させ、2009年に売上高2億ドル(VPCC関連で8000万ドル)を達成したいとしている。
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