第6回 PDツールでシステムの内部情報に迫れ【後編】障害発生時の金科玉条(2/3 ページ)

» 2007年03月29日 13時45分 公開
[秋田英行(日本アイ・ビー・エム),ITmedia]

 では、次にI/Oそのものをiostatの出力結果(リスト2)から調べてみよう。なお、リスト2の各項目の意味は表2のとおりだ。また、図2はスワップデバイス(sda2)に対する1秒当たりの総書き込み/読み出しリクエスト数の時間変化を示したグラフである。

リスト2 リスト2 iostatの出力結果
表2 表2 iostatの出力項目
図2 図2 スワップデバイスsda2に対するリクエスト数の変化

 リスト2の一番上、「03時35分36秒」の時点ではまだswaptestプログラムは1回しか実行していない。データの出力先であるsda3に対しては若干のI/Oがあるものの、スワップデバイスであるsda2はまったく使用されていないことが分かる。

 次の「03時35分37秒」はswaptestプログラムを2回目に実行した直後のデータである。ここではsda2に対するI/O、つまりスワップが起こり始めている。

 さらに1秒後の「03時35分38秒」では、sda2へのI/Oが一気に増加し、その使用率も100%を超える数値になっている。以後、I/O待ち時間(%iowait)の値は70%を、I/Oに対するCPUの使用率(%util)の値も2本目のプログラムを終了させるまで80%を超え続けた。これらの結果から、明らかにスワップデバイスへのI/Oがパフォーマンスのボトルネックになっていることが分かる。

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