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» 2007年04月05日 07時00分 公開

企業IT動向調査2007:IT投資意欲は前年よりもアップ――「IT部門の人材不足」も浮き彫りに (1/2)

日本情報システム・ユーザー協会は4月4日、「第13回 企業IT動向調査2007」の調査結果について発表した。

[大西高弘,アイティセレクト編集部]

 この調査は日本情報システム・ユーザー協会(以下、JUAS)が経済産業省より委託を受け実施したもの。過去12年間継続して実施しており、企業のIT部門、社内の利用部門を対象にアンケート調査とインタビュー調査を行い、IT投資、IT利用の現状と経年変化をまとめている。

 毎年、同調査では重点的に調査するテーマを設けているが、今回は「情報システムの信頼性」と「内部統制・リスクマネジメント」の2つ。

 調査方法は2006年10月30日にIT部門長宛3962社、利用部門宛4180社にそれぞれアンケート調査票を発送。回答期限の11月27日までにIT部門802社、経営企画部門805社から有効回答を得た。またインタビュー調査を06年12月から07年1月の間に行った。インタビュー対象者は50社程度の企業のIT部門長、情報子会社の企画担当役員。

2006年度IT予算は増加傾向

 同調査によると、06年度は前年からIT予算額(保守運用費+新規投資)を増加させた企業が全体の過半数、52%に達した。またDI値(Diffusion Index 増加割合と減少割合の差)は昨年の17から9ポイントアップの26に達した。昨年の傾向でもIT投資は好調というトレンドが明確になっていたが、今年度はさらにそれを上回る傾向がはっきりした。これに対してJUASでは「景気回復が本格的になったことにより、企業の業績が好調となったこと、企業競争力強化のために各社がIT投資を積極的に進めていることが原因」としている。

IT予算の推移(資料提供 日本情報システム・ユーザー協会)

勝ち組企業へのキャッチアップ

 IT投資に関するもう1つのトレンドとして、「増収減益」、「減収増益」の各企業のIT投資が活発化していることだ。JUASでは「増収増益を達成した勝ち組企業に追いつくために、2番手以下の企業が積極的なIT投資で競争力をアップさせようとしている」と見ている。

 投資額を増加させている企業の割合と減少と答えた企業の割合の差が、増収減益企業の中では36ポイントになっており、生き残りのための戦略にIT投資は欠かせないものとい認識が広がっていると思われる。

勝ち組企業に追いつくためのIT投資が増加している(資料提供 日本情報システム・ユーザー協会)

 また、IT投資を業種で見てみると、売上高に対するIT予算比率が最も多いのが金融。前年と比較した伸び率で目立つのが商社・流通系の14%、運輸、エネルギー、通信関連企業が属する重要インフラ系の31%となった。

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