携帯電話を取り巻く脅威(基礎編)ケータイの防衛大作戦(2/2 ページ)

» 2007年04月28日 07時30分 公開
[ITmedia]
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 ボット犯罪はすでにPCの世界では当たり前となったが、携帯電話ではまだ関心が低い。実際には、携帯電話網のセキュリティレベルが高いことや携帯電話用OSの構造データを簡単には入手できないため、携帯電話のボット犯罪は確認されていない。

 だが中村氏は、「ボット犯罪はいつ発生してもおかしくない」と警告する。そこで、携帯電話では「未知なる」ボット犯罪への備えが求められる。

 対策の1つは、不明なリンク先にアクセスをしないようにしたり、不明な内容のメールを開かない、といった最も基本的な内容だ。また、メールの添付データを受信時に一括ダウンロードしないように設定するなどの対策も有効だと、中村氏は説明する。

 携帯電話の内部を守る仕組みには、このほかにもプログラムが不必要に端末リソース(メモリなど)へアクセスできない仕組みを導入したり、脆弱性を修正するソフトウェアの更新をきちんと行う仕組みがある。

ドコモの端末に搭載されているウイルススキャン機能

 ソフトウェアの更新は、携帯電話の電波を利用して端末側で自動的に作業を行うことができる。ユーザー自身で更新作業を行うことも可能だ。また、ユーザーにあまり知られていないのがアンチウイルス機能だろう。NTTドコモの端末には、以前からウイルススキャンや除去機能が標準搭載されているという。

 ウイルスのスキャンやパターンファイルの更新は、自動的に行われている場合がほとんど。ユーザーの気付かないうち、携帯電話端末を守っているそうだ。ウイルス対策ソフトは、機種にもよるが、メニュー画面の機能メニューからセキュリティの項目を選ぶと、操作することができる。

 次回は迷惑メールへの対策を見ていこう。

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